「手相占い」のタピスリーでも触れたフランソワ・ブーシェの「雅な羊飼い」です。
「ひつじがすき 日本のひつじ牧場」
前にニュースリリースを紹介しました
「ひつじがすき 日本のひつじ牧場」(DVD-ROM)ですが
amazonから発送の連絡がきました。
発売日明日か!
まだ未見の方は「ひつじがすき」やひつじにあいたいもあわせて是非。
ゲインズバラ 「田舎家の前の人々」
ゲインズバラの制作において注目されるのが、後半年の肖像画と農村風景や田園風景を意図的に組み合わせた絵画で、これらの作品は、ゲインズバラに特異なものとして、レノルズによって「空想画(fancy picture)」と称されることとなる。
(略)
本作品では、温かみのある夕日に照らされた穏やかな田舎の風景の片隅に、聖母子像のごとく可憐な姿で佇む家族の姿が描かれている。
その牧歌的な風景と、アトリエでポーズを取ったかに見える人物の姿勢は、ゲインズバラが得意としたファンシー・ピクチャーの特徴とも言えよう。「東京富士美術館所蔵絵画名品展 流転するバロック―その400年」
「羊飼いのいる山の風景」と「羊飼いと羊のいる風景」をご紹介している、トマス・ゲインズバラの「田舎家の前の人々」です。
カフカ 「羊猫」
僕は 半分猫で半分羊という へんてこな動物を飼っている。
父から譲られたのだけれど
僕のところに来てから おかしくなってしまった。
最初は 猫というより羊のようだった。
それが 今ではどちらともいえない姿をしている。
頭と爪は猫で 体の大きさや形は羊である。
原作フランツ・カフカ、文たぐちみちこ、絵田口智子の絵本の中の一編、「羊猫」です。猫であり羊であるとともにそのどちらでもない、愛らしくも不安定な生き物と、それを見守る「僕」の暮らし。
四羊銅方尊(四羊方尊)
だいぶ前に食玩を紹介した四羊銅方尊(四羊方尊)ですが、
商时期 盛酒器
1938年湖南宁乡出土
采用圆雕与浮雕结合的装饰手法,将四羊与器身巧妙结合。
形は方形の尊(酒器)で、四隅に羊が象られている。羊頭には大きな巻角と饕餮文風の眼があり、雷文で飾られている。巻角の形から見て、この羊はアルガリであろう。羊のくびと背には鱗文、胴部には長冠をつけた鳥文を付け、圏足の上には細長い前脚が浮き彫りにされている。羊頭の間には犠首がつき、その蛇身が肩の上面をはっている。頚部には蕉葉文・饕餮文、圏足には夔龍文が飾られる。羊を取り込んだ見事なデザイン、精緻な文様、高度な鋳造法、まさに殷(商)代青銅器の粋を凝縮した作品である。
先日、骨董市を見にいったら似たような形のものが売られていました。
付いている値札には「28万円」の文字。
いや、無論レプリカの類だと思うのですが。
眺めていたらお店の人から「安くしますよー」と声をかけられましたが丁重にお断りさせていただきました。
いくらひつじ好きでもその値段はちょっと出せないんですが。
せめて10分の1とかならまだ。
そもそも相場の見当がまったくつかないので、とりあえず、台北故宮博物院の公式日本語ガイドページ内にあるミュージアムショップ情報を見てみたところ、青銅器のレプリカがNT$ 68,000でした。ああ、やっぱりそれくらいなんですね……。
ペッカ(PEKKA)のひつじグッズシリーズ
洗濯機に入れるだけ!小さなヒツジの正体は、洗濯物の糸くずや髪の毛を絡めとる、とっても便利な洗濯スポンジです♪すすぎ、脱水時にもそのまま使用できます。洗濯物と一緒にぐるぐると回るミニ羊はとってもユニーク!お洗濯がとっても楽しくなっちゃいますね☆
メェ?。 4匹で頑張っているようです。 |
ちょっとしたお洗濯に便利な、ひつじの形のキュートな洗濯板。洗濯機では取れにくい靴下の汚れやガンコな汚れなどには、やっぱり手洗いがイチバン!洗面ボウルの曲面にフィットしてくれるので、とっても洗いやすいんです。ひつじの向きによって凹凸が違うので、ソフト洗いの面にすれば、下着なども生地を痛めず洗えます。
ふかふか垂れ耳の子犬のようにも見えますがひつじということでひとつ。 |
つまみやすく、とってもキュートなひつじの竿ピンチです♪竿の上からはさめて、ワイヤーハンガーもはさめるから、風の日でもズレにくいんです。洗濯を楽しむために、小物にもこだわってみてください☆
こちらもひつじというよりはアフロ髪に見え……いえ、なんでもありません。 |
やわらかいエラストマーを使用した、つまみやすく洗濯物に跡がつきにくい、キュートなひつじの洗濯ピンチです♪洗濯物のほかにも、メモをとめたり、お菓子の袋をとじたりするのに使ってもいいですね☆
こちらは洗濯ばさみ。ピンクのひつじと黒のひつじと……。 |
ということで紹介してきましたのは株式会社リッチェルのペッカシリーズでした。
ひつじ以外にも
ひつじグッズよりどり
可愛いくてCUTEなヒツジをモチーフにしたネックレス☆
ミニサイズなので目立ちすぎず胸元のワンポイントとして可愛く使えます。
目立ちすぎずというか、むしろ目立たなさすぎる予感が……。 |
ひつじといえば、うららかな陽射しの中、緑の牧場でゆったりと草を食む、そんなのどかな風景がうかんできませんか?
心安らぐ、癒し系のひつじのイメージでペンダントを作ってみました。
コロコロ、モコモコしたキュートなフォルムがとても魅力的。
しっかりとした厚みと、隅々まで丁寧に磨かれたシルバーの光沢が、キュートなだけでなく、高級感をも醸し出しています。
今までありそうでなかった、ひつじモチーフのジュエリー。いかがですか?
これも判別が難しいですがひつじ。 同じシリーズのリングとピアスもあるようです。 |
モコモコひつじで癒されて♪ 「HITSUJI」シルバーペンダント
くるっとひっくり返すと大活躍!小さいお鍋のときはたたんで、大きい鍋の時は広げてと、2WAYで使っていただけます。シリコン製なので、滑り止め効果もバッチリ!
閉じると「ぐるぐる回る」、広げた状態だと「丘の上を歩いている」感じのひつじが3匹。 |
人にも角がはえる?
人にも角がはえる?
メルヴィルの小説『白いジャケツ』には、額から「雄羊のようなひどくねじれた角」をはやした老婦人のことが書かれています。
これはメルヴィルの創作上の想像だったのでしょうか、それともこの老婦人はほんとうに頭から角をはやしていたのでしょうか?
(略)
現代の皮膚科学では、角は上皮細胞が同心円状に層になったもので、からだのどこでもはえる可能性があるとされています。
(略)
1930年代の有名な例では、マダム・ディモンシュというフランス人女性がいました。
〈マザー・ホーン〉と呼ばれた彼女は25センチもの角をはやし、いつも角の重みで疲れていたそうです。
何人もの外科医が角の切除を申し出ましたが、マダムはいつも断っていました。
しかし八十歳近くになってようやく手術に同意しました。
「顔にこんな悪魔のような飾りをつけて」神さまに会いたくないから、という理由でした。
「仰向けに転がって命を落とすことがある」だの、「どうしていつまでも車の前を走りつづけるのか?」だのと、微妙な雑学のネタにもなりやすい羊ですが、今回は人にはえる角のお話です。
メルヴィルの小説のことは知らなかったので、あわせて読んでみました。主人公の乗り組む軍艦の軍医についての章ですね。
第六十一章 艦隊軍医
(略)
なかんずく《病理解剖学》は氏のいみじくも愛するところで、下の個室には見るもおぞましいパリ製の蝋人形の収集が陳列してあったが、(略)これが年配の婦人の首なのだ。
(略)
それほどまでにこの首は秘法めいて悲しくて、流す涙は乾かぬくらい哀れだった。
それでいて、初めてこれを見る君は、こんな情緒など頭を掠めるもんじゃない。
君のありったけの目も、ありったけの魂も、見るもおぞましい、ねじ曲がった、まるで破城槌のような角の異形さにただただ固縛され、凍結させられる。
それは額から下へ向かって生え、顔に半ば陰影を落としている。
破城槌の角、というと、これのことでしょうか。
シャルル=エミール・ジャック 「羊飼いの女と羊の群」
本作は、最初イギリスのコレクターが所蔵していた。
ジャックとイギリスとの関係は、1836年から二年間、シェークスピアの挿絵本制作のために滞在していたことに始まるが、フランスよりも早くから風景画が成立しているイギリスにおいて、風景だけで観賞に値するジャックの作品が好まれたことは不思議ではない。
木や枝葉の細かい描き方にイギリスのコンスタブルの影響があることも十分考えられよう。「中村コレクション秘蔵の名品 コロー、ミレー バルビゾンの巨匠たち展」カタログ
「月夜の羊飼い」や「羊飼いと羊の群」、「羊飼い」、「夕暮れの羊飼いと羊」などをご紹介している、シャルル=エミール・ジャックの「羊飼いの女と羊の群」です。
影響を示唆されているコンスタブルについては、「麦畑」をご紹介したことがあります。
ベラスケス 「シルバー・フィリップ」
この絵には、批評家らがベラスケスの様式に前印象主義(プレ・インプレショニズム)というラベルを貼る動機ををなして来た、並はずれた技量が認められる。
筆致は断片的で短くとぎれ、生き生きとして力強く、厚く盛りあがり、滑らかで透明感を見せるが、それは驚くほど自由闊達である。
(略)
彼の方法は、国王を描いた肖像画であっても国王という地位と同様1人の人間をも描けるということを立証している。
フィリップ善良公やアンブロジオ・スピノラなど、金羊毛騎士団勲章を身につけた肖像画をいくつかご紹介しておりますが、今回はフェリペ四世を。
ディエゴ・ベラスケスの「銀の縁飾りのある衣装を身につけたフェリペ四世(通称、シルバー・フィリップ)」です。
ウィリアム・ハドソン 「はるかな国 とおい昔」
近隣で一番重だった牧農屋敷の一つと言えば、とにかく私たちにとっては、カサ・アンティグアでした。
(略)
羊の乳で、ひとつチーズを造ってみようか、それこそ、どんな値でもつけられる上等品ができるだろう。
これも、ロイドさんの得意な考えの一つでした。
で、彼は非常な困難と闘いながら、羊乳チーズを造り始めたのです。
乳を搾らせるように、羊をならさねばならず、それにまた、何代も何代も乳を搾られて、自然、乳房も大きくなっているために、乳も取りやすいフランスその他の国々の、ある地方の羊に比べると、ここのはほんのちょっぴりしか、乳をだしませんでしたから。
一番悪いことには、土地生れの彼の使用人たちは、羊のような生き物の乳を搾るなど、そんな卑しいことをしては、人間ももうおしまいだと考えていました。
「ラ・プラタの博物学者」に続いて、ウィリアム・ハドソンをもう一冊。ハドソンが少年期を過ごした土地での、親しみ深い隣人の思い出が語られる、「一番近い英国出の隣人」の章の一節です。
ロレンツォ・ロット 「羊飼いたちの礼拝」
「イタリア・ルネッサンス・ヴェネツィア派名作展」カタログ
16世紀イタリア、ヴェネツィア派のひとりであるロレンツォ・ロットの「羊飼いたちの礼拝」です。
ヴェネツィア派では、他に、パルマ・イル・ヴェッキオの「聖家族と聖ヨハネ、聖女マグダラのマリア」、ヤコポ・バッサーノの「羊飼いたちへのお告げ」その他、ティツィアーノ「イサクの犠牲」などをご紹介しています。
ウィリアム・ハドソン 「ラ・プラタの博物学者」
子ヒツジが生れたとき最初に行う衝動的動作は、なんとかして立ちあがろうとすることである。
次の動作はものを吸うことであるが、このとき子ヒツジは、卵から孵りたてのひながすぐ適当な食物をついばむような判別力がない。
というのは、子ヒツジはなにを吸っていいか知らないからだ。
近くにきたものはなんでも見さかいなくくわえてしまう。
それは多くの場合母ヒツジの頸の羊毛の房で、それをくわえていつまでも吸いつづける。
おそらくは、母ヒツジの乳房の分泌液の強烈なにおいが、結局その場所に子ヒツジを惹きつけるのであろうが、何かその種のものがあって子ヒツジを導くのでなければ、多くの場合子ヒツジは乳首を見つけることができず実際に餓死してしまうのだろう。
19世紀の博物学者ウイリアム・ヘンリ・ハドソンによる、自らの生まれ育ったアルゼンチンのパンパを舞台とした動物記「ラ・プラタの博物学者」より、第六章「動物母子の本能」からのエピソードです。
「アルケミスト―夢を旅した少年」
少年が目を覚ました時、あたりはまだ暗かった。見あげると、半分壊れている屋根のむこうに星が見えた。
「もう少し、寝ていたかったな」と少年は思った。彼は一週間前に見た夢と同じ夢を、その夜も見た。そしてその朝もまた、夢が終る前に目が覚めてしまった。
少年は起きあがると、柄の曲った杖を手にして、まだ寝ている羊を起こし始めた。彼は自分が目を覚ますと同時に、ほとんどの羊たちも動き始めるのに気がついていた。それはまるで彼の生命から湧き出る不思議なエネルギーが、羊たちの命に伝わるかのようだった。彼はすでに二年間、羊たちと一緒に生活し、食べ物と水を求めて、田舎を歩きまわっていた。「羊たちは、僕に慣れて、僕の時間割りを知ってしまったみたいだ」と彼はつぶやいた。ちょっと考えてから、それは逆かもしれないと気がついた。自分が羊たちの時間割りに、慣れたのかもしれなかった。
パウロ・コエーリョの小説です。宝物を見つけるという夢を信じ、すべてを手放して長い旅に出る、羊飼いの少年の物語。
上はその冒頭部分、自分の見た夢にとまどいながらも、羊たちとの平穏な日々を過ごす少年の姿が描かれます。
ヨーロッパのタピスリー 「手相占い」
このタピスリーは、フランソワ・ブーシェの弟子のジャン=バティスト・ル・プランスの原寸大の下絵によって織られた「ロシア風の遊び」6枚連作のうちの一枚である。
ル・プランスは、(略)そのころ非常に流行していた中国趣味(シノワズリー)と競合していたスラヴ風エキゾティシズムの趣向を取り入れている。
(略)
本連作には縁飾り上部にフランス王家の紋章があり、国王からの贈物であることを示している。
すなわちこれらは、1782年にルイ十六世がバーゼルの大司教書記官長に贈ったものである。
18世紀フランスのタピスリー、「手相占い(「ロシア風の遊び」より)」です。
タピスリーは、他に、15世紀のフランドルで作られた「羊の毛刈り」をご紹介しています。