しかし、動物学と動物史の創始者と考えられるだけでなく、20世紀以上の間ゆるぎなかったそれらの主としての地位を認めさせるのは、いうまでもなくアリストテレス(紀元前384―22)である。
(略)
動物学においてはアリストテレスは、たぶん、弟子のアレクサンドロス大王が彼の配下に置いたらしい文書係の人々に助けられて、漁師、猟師、船乗り、羊飼い、農民のところで個人的に聴き取り調査をすることから研究を始めるのだった。
このような直接観察、実験、解剖(イルカやゾウも含む)に満足せず、彼は今日では消失している他の多くの書物を考慮し引用していた。
こうして彼は、400近い動物の解剖、生理、生態、行動の研究の基礎を築くことができ、それらについて精密な分類を行ったのである。
アリストテレスの羊に対するあんまりな評価がなにに由来するものなのか、長年気になっていたのですが、どうもちゃんとした観察の結果らしいことがわかってしまいました。そんな。