羊型鼻煙壷

ひつじ話

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ガラス青被せ 羊型鼻煙壷
清時代末・19?20世紀
高さ3.5センチ、幅7.3センチ
鼻煙壷は嗅ぎタバコを入れるための小さな壺です。
アメリカ大陸原産のタバコが、16世紀半ばごろにヨーロッパへ伝えられ、17世紀後半ごろにはヨーロッパから中国に嗅ぎタバコの習慣が伝えられました。
(略)
乾隆帝のころから、宮廷では工芸の技法を駆使して、様々な鼻煙壷が製作されました。
鼻煙壷は単なる実用品としての容器ではなく、細密な細工が施された工芸品であり、また高価な素材を用いたステイタス的な愛玩品でもありました。

 「中国工芸の精華─鼻煙壷 沖正一郎コレクション」 

清代の鼻煙壷です。大阪市立東洋陶磁美術館蔵。

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メリーチョコレートのメリーの森が広がってます。

ひつじグッズ

メリーチョコレートのキャラクター、「メリーちゃん」。グッズなどがかわいくて好きなのですが、ふと気が付くと、仲間たちがすごく増えてました。家族とか先生とか憧れのマドンナさんとか。いつのまに!

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こちらのフェイス巾着は、マシュマロ入りですね。ホワイトデー仕様でしょうか。

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「民族と色の文化史」

ひつじ話

赤色には家畜を守る役割もあります。
ネゲブ砂漠のベドウィンの習慣では、群れのなかの乳を出す雌羊は女性が所有することになっています。
女性たちはこれらの雌羊の毛を赤く染めて目立つようにします。
こうすれば自分の家畜を見分けることができ、また、悪霊たちに、家畜は怪我をしているか死んでしまっているのだと思い込ませて、群れから引き離すこともできるのです。
(略)
中近東では、油煙から得た黒インクに硫酸鉄を加えて改良していました。
顔料はきわめて細かい粉に砕かれ、インクにとろりとした質感をあたえました。
この、いわゆる「オリエント・インク」は、コーランを美しい書体で書けると重宝がられました。
マグレブ地方では、羊の尾の、とりわけ脂肪分の多い羊毛を燃やして煤のインクを作っていました。
羊毛の房を少量の塩といっしょに土製の皿にのせ、火にかけてあぶります。
こうして得た灰を、石を使って粉々にして水をかけ、ふたたび火にかけます。
できあがった塊は、冷めると硬く均一になるので、必要に応じて、小片を取って水に溶かします。
溶かす割合に応じて、黒や茶色のインクになるのです。

世界の色彩にまつわる文化を網羅した「色―世界の染料・顔料・画材 民族と色の文化史」から、羊関連の記事を。

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ベックマン 「西洋事物起原」

ひつじ話

シャルルマーニュは、冬に肩と胸を覆うような外套を着たが、外国の服を敵視して自国の毛皮だけを使い、ある写本の記事によると、カワウソの毛皮だけを用いた。
それなのに当時の宮廷では高価な東洋の毛皮が使われていたらしい。
というのも、シャルルマーニュは寒くて雨降りの日に従者と共に狩りに行くとき、羊の皮だけを着たが、従者のほうは、イタリアでヴェネチア人が商っていた高価な品物を知って、その外国製の布と毛皮でできた服を着ていたからである。
これらの外国製の毛皮は、十分に水を吸わせ、火で乾燥させると粉々になった。
シャルルマーニュは自分の羊の皮を乾かし、こすらせて廷臣に見せて、彼らの外国の毛皮の服を嘲笑った。

18世紀ドイツ、ヨハン・ベックマンによる技術史の古典『西洋事物起原』より、「毛皮の衣服」の章を。

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「ウールの衣服」展

ひつじ話

神戸ファッション美術館にて、ウールをテーマにした展覧会が開催されていると聞いて、泡を食って行ってまいりました。
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六甲アイランドのアイランドセンター駅前にある小さな美術館なのですが、中身は充実しています。古今東西の民族衣装が一堂に会する常設展示が、まず一見の価値有り。
こちらの「ウールの衣服」展では、いきなりオーストラリアメリノ羊の剥製が出迎えてくれました。びっくりしたびっくりした。

羊が人のくらしと歩みはじめて約一万年、人は豊かさを求めてウールを変化させてきました。
原毛、糸、布、民族衣装、ファッション、そしてアートへと、ウールの衣服は、身体を包むだけ でなく心を包むものにもなり、広がりを遂げてきました。
本展では、ウールの衣服の多様化、 魅力、可能性をご紹介しながら、豊かに生きるための衣服とはどのようなものか、私たちにとり 本当の豊かさとは何かを、皆様とともに考え見出してまいります。
2014年1月24日(金)?3月25日(火)
開館時間:10:00 – 18:00(入館は17:30まで)
休館日:水曜日

他にも、刈り取られたままのフリースが12種類、ずらりとエントランスに並んでいたり、糸紡ぎ体験会が開催されていたり。ひつじ天国です。時を忘れます。ぜひ。

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イギリスの野良羊問題。

ひつじ事件

英・溢れかえる野良ヒツジ軍団に村民大迷惑!
イングランド北西部のロウテンストールという村で、野良ヒツジの群れに困惑しているという。
14年ほど前からこの村ではヒツジの被害を受けてきたが、最近になりますます問題が悪化してきている。
地元の農場から逃げ出してきたと思われるそのヒツジの群れは、村中を駆け巡り、私有地を踏み荒らすなど、村民の日常生活に大きく支障をきたしているという。
村民の1人は「このヒツジたちは私たちの庭を荒らしています。一般道にも、村の中心部にさえも溢れかえっているんです」と被害を訴えている。
さらに地元小学生たちは、遊び場にたむろするヒツジの集団を恐れて、外で遊ぶことさえもなくなってしまったそうだ。
同校の校長は「この地域には過去14年間に渡って野良ヒツジがいますが、問題は悪化してきています。そのせいで我々は子供たちが外で遊ぶのを止めさせたくらいです!前日は3匹、今日は6匹のヒツジという具合に、どんどん迷惑になってきています。子供たちも怖がっていますよ」と話している。
地元自治体も、「もしヒツジたちが高速道路で問題を起こしたら警察に連絡するように」と伝えているという。

ak様から、イングランドのニュースを教えていただきました。ありがとうございます。
ak様からは、シュレックを思い出すとのコメントをいただいたのですが、ついうっかり「ブラックシープ」を連想してしまいました。もうダメです。

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プッサン 「羊飼いの礼拝」

ひつじ話

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 「カンヴァス世界の大画家 14 プッサン」

17世紀フランス、ニコラ・プッサンの「羊飼いの礼拝」です。
後景に、羊飼いへのお告げの場面が。ボスの「キリスト降誕」エル・グレコの「羊飼いの礼拝」と似たパターンですね。
プッサンは、これまでに「聖家族、四人」「ディアナとエンデュミオン」をご紹介しています。

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「ニルスのふしぎな旅」

ひつじ話

つぎの日、雄の羊はニルスを背中にのせ、小カール島を案内してまわりました。
島は、ひとつの大きな岩でできていました。まるで垂直に切り立った壁に、平らな屋根がのっている巨大な円柱形の家のようです。
羊はまずその屋根の上にあがり、そこがすばらしい牧草地であることをニルスに見せました。
ニルスも、この島はまるで羊のためにあるみたいだと思いました。島の上には、羊が好きなウシノケグサやさらさらの香草しかはえていないのです。

セルマ・ラーゲルレーヴの『ニルスのふしぎな旅』から、13章の「小カール島」を。
旅の途中、ゴットランド島沖の小カール島に住む羊の群れと知り合ったニルスたちは、彼らを襲う狐と闘うことになります。引用は、リーダー格の雄羊の背に乗って島を歩く場面。
「ニルスのふしぎな旅」については、ak様に教えていただきました。ありがとうございます。

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「北槎聞略―大黒屋光太夫ロシア漂流記」

ひつじ話


バランといふ。黒白斑(まだら)数種あり。毛ばかりとりて織物とし、肉を食料に充つ。
もつとも民用に利あるものなる故、家々に多く養ひおくなり。
らしやも羊の毛にて織る。羊毛を紡ぎ投梭(つきひ)にておる。
織たてたる時は常の木綿のごとくにて毛見えず、水をふき毛の剛き刷(はけ)にてすりたゝみおけば、毛起り出るとなり。

18世紀末、大黒屋光太夫のロシア見聞をもとにした地誌「北槎聞略」から、羊についての一文を。

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マザー牧場 スプリングフェスタ

ひつじ画像・映像

ひつじの大行進《愛の羊文字編》
マザー牧場の名物イベント「ひつじの大行進」で人文字ならぬ羊文字が出現!
“希望”や”誕生”など、 愛があふれる春にふさわしい「ハート」の文字が、羊たちによって広大な牧草地に描かれます!
羊たちがきれいに文字を描くためには羊飼いと牧羊犬の絶妙なコンビネーションがとても大事。
人と動物の息のあった妙技を是非ご覧下さい。
■開催日: 2/8(土)?11(火・祝)、14(金)
■時間: 12:30?(約15分)
■場所: ひつじの牧場
■料金: 無料
※雨天中止。
※ワンちゃんを連れての参加はできません。

昨年、千葉のマザー牧場で行われたバレンタインイベントが、今年も開催されるようです。
つぎの週末ですね。お近くならば、ぜひぜひ。

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「脱走」羊、歩行者にぶつかり3人重軽傷…大分

ひつじ事件

2日午後2時50分頃、大分市志生木で、同市内の60歳代の男性が飼育していた羊1頭(雄、体高約70センチ)が敷地から逃げ出した。
羊は付近を歩いていた高齢の男女3人にぶつかった後、近くの住民らが数人がかりで捕まえて敷地内に戻した。
大分県警大分東署の発表によると、男性(80)がぶつかった弾みで転倒し、路上で頭を打って重傷。男性の妻(79)と別の男性(66)も足に軽いけがを負った。
羊は、有刺鉄線の柵と石垣(いずれも高さ約1・1メートル)で囲まれた約600平方メートルの敷地内で、草を食べさせるため別の1頭とともに放し飼いにされていたという。

ak様から、大分市のひつじ事件をお知らせいただきました。ありがとうございます。
オスの羊は猛獣だって話は聞いたことがありますが、これは……。大事無いと良いのですが。

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