国交30年、相互理解は途上

 モンゴル(内モンゴルでなく、モンゴル国の方)のジョークを一つ。
 日本人相手に「モンゴルで自分の羊を飼おう」と羊を売り、代金と引き換えにまず写真だけを送る商売があった。本人がモンゴルを訪れた時に実物を渡すという。ある男が知人の羊を片っ端から写真に収め、日本に送り代金を取っていた。送られた写真を毎日眺めていた日本女性がついに羊を見にモンゴルに渡った。慌てた「羊売り」は知り合いの群れから手当たり次第に羊を捕まえて見せたが、彼女は写真と違うという。どうしても写真に収められている自分の羊をと求め、ついにトラブルに発展した。
 これがなぜジョークなのか。羊に対するモンゴル人と日本人の考え方が違うのだ。牧畜民であるモンゴル人にとって羊は財産という意味合いが大きく、暮らしそのものである。一方、日本人の多くは羊を可愛いペットだと思っている。モンゴル人から見ると写真の羊に愛情を寄せ、半年間も眺め続けていた日本人が不思議に思われたに違いない。

写真の羊は、どこかの時点で食べられてしまった?
それにしても、見誤ることなくひつじ個体識別ができる愛情というのも凄いです。

ひつじ話

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