平和なアンマンで隣国を想う

 一年中、暑くて乾燥していると思われがちな中東だが、ヨルダンにも四季があり、やっと寒く冷たく暗い冬が去り、春が訪れてきた。アンマン在住の日本人と話すと必ず家の寒さレベルが話題になるくらい、冬の間は隙間(すきま)風などで室内の寒さが想像以上につらかった。
 しかし、冬の雨がもたらした緑や花々がきれいな今頃、人々は郊外でバーベキューやピクニックを家族と楽しみ、アンマン市内でさえ、緑を求めて羊やヤギの大群が、羊飼いに導かれて大通りを渡っていたりする。首都の高級住宅街とされるところでも、その一角の空き地の草をはむ羊の群れは何とものんびりとした平和な光景であり、遠くバグダッドの混乱が別世界のようである。そんなアンマンで、バグダッドの人々に思いをはせながら、その活動を後ろから支える日々を過している。
高級住宅街の羊
高級住宅街の羊

ひつじ話

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