典型的なヒツジ顔って?

ポンポニウス・ガウリクスの『彫刻論』の抜萃ですでに見た通り、中世末、ルネッサンス期の人相学は、人間の体や相貌によってその性格を判断することを徹底的に追求したが、その際、最もよく用いられたのが、いわゆるアナロジー・アニマル(動物類推)の方法であった。
動物類推というのは、簡単に言って、ある人がある動物に似ているなら、その人はその動物と同じ性格を持っているに違いないと推論する方法である。
この方法を最初に体系的に整理し、多くの挿絵をつけて芸術における応用の可能性を示したのは、ナポリの彫刻家、ジャン・パティスタ・デラ・ポルダの『人間相貌学』(一五八六年)であった。
デラ・ポルダはその中で、典型的な羊顔の人間、牡牛顔の人間、犬顔の人間等の実例を示し、またその応用例として、たとえばプラトンは犬に似ていて良識が豊かだとか、ソクラテスは鹿顔で、セルギウス・ガルバは鷹顔だとか、ひとつひとつ挿図入りで説明している。

犬とプラトン
犬とプラトンの類似
羊と羊顔
羊と羊顔の人 (あ、逆か)

ひつじ話

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