昔のヒツジは小さかった?

遠近法の間違ったヒツジ
(『だまし絵』種村季弘・高柳 篤著/河出文庫)

 これは、モルモットやハムスターでなく、専門の画家が羊を描いたものなのです。
 なぜ、こんなに小さくなってしまったかというと、画家が実際の羊の大きさを知らなかったからです。この絵は、実際の風景を見て写生をしたものではなく、絵を見て描いたものなのです。安土桃山時代の南蛮画を見本にして、日本人の画家が描いたのです。さすが、専門家ですからタッチはいいのですが、残念ながら元の絵に小さく描かれていた羊が、遠いから小さいのか実際に小さいものなのかが、区別できなかったのです。

ヒツジ小さっ。
いや、実は人が大きいっていうのはどうでしょう。
巨人の世界とか。ダメ?
※ 2006年9月21日追記。 カラー図版を追加します。

西洋風俗図屏風

 西洋風俗図屏風 桃山時代 神戸市立博物館所蔵 
 大阪市立美術館「十二支の動物たち」展カタログより 

ひつじ話

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