コォツウォルド・ウール
中世期、このウールは細く、長く、カールして光沢があり、人々に大変人気がありました。さらにこの羊は、コォツウォルド・ライオンとまでいわれるほど、体格が良く、イングリッシュ種の中では一番大きな羊です。 (略) このウールの生産性に一早く目をつけたのがフィレンツェ人です。彼らは毎年、コォツウォルドに来てはウールを買い占め、その上、そのウールで作った布を売っていきました。十五世紀になると羊までも輸出されるようになり、国政救済のため、ヘンリー六世は、「王の許可がない限り羊の輸出を禁ずる」という法律を作りました。このウールがいかに国の経済を担っていたか・・・それは、英国が手に入れた富のシンボルとして、今でも議会の上院議長席を、「ザ・ウールサック」と呼び、その椅子の中には、未だにコォツウォルド・ウールを詰めているということからもうかがい知ることができます。
スペインにメリノ種あれば、英国にコォツウォルド種あり、ということで。
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