ラ・フォンテーヌ 『寓話』より「ブタとヤギとヒツジ」
ヤギとヒツジと太ったブタが
同じ車に乗せられて、市へでかけていった。
(略)
御者はブタに言った。「なにをそんなに嘆くんだ。
(略)
このヒツジを見ろ。ひとことでもなにか言ったか。
これはおりこうさんだ。」「これはおばかさんだ」
とブタは言い返す。
「(略) こいつらは、ヤギは乳をしぼられ、ヒツジは毛を刈りとられる
だけのことだと考えている。
そのとおりかどうかは知らない。
だが、おいらは食べられる。」
「オオカミたちとヒツジたち」、「羊飼になったオオカミ」をご紹介したことのあるラ・フォンテーヌをもう一話。
教訓は、「不幸が確実なばあいには、先のことを考えない者が賢明な者」です。ラ・フォンテーヌの寓話って、こんなんばっかりなんでしょうか……。
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