“珍ペット”のヤギとヒツジ人気 大塚の民家

クウ(手前)とシロに草をやる三木小学校の子どもたち
 ペットとしては珍しいヤギとヒツジ一匹ずつが、三木市大塚の公務員田中裕行さん(51)宅で飼われている。市街地の中、柵に囲まれた草地でゆったりと過ごす姿が癒やしとなっているようで、登下校の子どもや住民が声を掛けたり草をやったりして、かわいがっている。
 妻の真理さん(51)が趣味の手編みで羊毛を扱ううちにヒツジに興味を持ち、観賞するために六甲山牧場(神戸市灘区)によく通った。「ヒツジが欲しい」と一九九六年、同牧場に打ち明けたところ、替わりに飼いやすいヤギを譲ってもらった。二〇〇一年には、しっかり飼育した実績と環境が評価されたといい、ヒツジも譲り受けた。
 名前はヤギが「クウ」、ヒツジが「シロ」。ともに生後間もなく田中さん宅にやってきた。約一メートルの木製柵で囲った約百七十平方メートルの草地で放し飼いにされている。餌は干し草と水、塩だけで、犬と違って散歩の必要もないという。
 クウは初め気性が荒かったが、かわいがられるうちに人懐っこくなり、今では誰にでも愛(あい)嬌(きょう)たっぷり近づいていく。一方、シロは人を警戒して今もなかなか近寄らない。
 子どもや近所の住民らの人気を集めるほか、古い町家が並ぶ「湯の山街道」の東端にあり、たまたま目にした観光客が驚くこともあるという。友人と立ち寄った三木小二年生(7つ)は「いつも来るの。かわいいでしょ」と話しながら草をあげていた。
 真理さんは「目が優しくて癒やされます。気軽に見に来てください」と話している。

ひつじ話

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