「キママ・ハラヘッタというヒツジの話」
チイサナ・オバサンは、一ぴきのヒツジをかっていました。つまり、そこにいるヒツジですのと、オバサンはいいました。
ヒツジというのはオバカさんで、ペットとしてかうにはあまりてきしていません。でもこのヒツジはこの家で生まれたんだし、死んだオジサンがかわいがっていたので、てばなす気にはならなかったのです。
なまえは、キママ・ハラヘッタといいました。
「ところが、この、キママ・ハラヘッタがくいしんぼうでしてね、そこからこのはなしがはじまりますの。」
松谷みよ子の児童文学です。
都会から北の海べにやってきた環境調査委員会の委員長氏は、水たまりのような小さな湖のそばで、チイサナ・オバサンとくいしんぼうのヒツジに出会います。水辺に座ってオバサンが話す、彼女とヒツジと湖の顛末とは。
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