バッドランドオオツノヒツジ
オオツノヒツジの仲間はかつて、カナダ南西部からカリフォルニア半島を含む北メキシコまで、北米大陸の広大な範囲に分布していた。バッドランドオオツノヒツジもその1亜種だった。
もともとはロッキー山脈に棲んでいたが、次第に南北ダコタ州とネブラスカ州に移動を始め、岩石がむき出しのバッドランドと呼ばれる地帯に棲息するようになっていた。
(略)
バッドランドオオツノヒツジの棲息する荒れ地には、アメリカの先住民スー族が住んでいた。
スー族はヒツジたちを捕らえて肉を食べ、皮を利用していたが、狩りの方法が一風変わっていた。
頭に角をつけて偽装し、群れに接近して捕まえるのだ。ただ、その数はごくわずかなものでしかなかった。
しかしヨーロッパ人のハンターたちは遠慮なしだった。バッドランドオオツノヒツジの角は、部屋飾りとして喜ばれた。
「子羊のぼうけん」や「シートン動物誌」でお話しているオオツノヒツジ(ビッグホーン)の、絶滅した亜種についての解説です。
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