「イソップ寓話集」より「狼どもと羊の群れと牡羊」他

狼どもと羊の群れと牡羊
狼どもが使者を羊の群れに遣って、犬どもを自分たちが受け取って殺すという条件で、彼らと永遠の平和を結ぼうと言ってやりました。
馬鹿な羊どもはそれをする約束をしました。
しかし或る歳とった牡羊が「犬どもが私の番をしていてくれてさえ、私は危険なしに食べていることはできませなんだのに、どうして私はあなたたちを信じて一緒に暮らすことができましょう。」と言いました。
これは、和解のできない敵を誓約によって信じ、自分の安全を守ってくれるものを身から離してはならぬ、ということなのです。
子豚と羊たち
一匹の子豚が羊の群れに交って草を食っていました。
ところが或るとき羊飼が彼を捕えましたので、彼は泣き叫んで、さからいました。
羊たちは彼が叫ぶのを非難して「羊飼はわれわれを絶えず捕えるが、われわれは泣き声を出さない。」と言いました。
と、子豚はこれに対して「しかし僕が捕えられるのは君らのと訳が違う、君たちを捕えるのは毛のためか、乳のためだ、しかし僕は肉のためだ。」と答えました。
この話は、その危険が金銭に関係しているのではなくて、生死に関係している人々の泣き叫ぶのは当然である、ということを明らかにしています。

ひさしぶりに、「狼と仔羊」他伊曾保物語に触れたぐらいで、そのままになっている「イソップ寓話集」の続きなどを。
ラ・フォンテーヌの「寓話」もいくつかご紹介しているのですが、その中の「オオカミたちとヒツジたち」「ブタとヤギとヒツジ」が、上で引用した寓話に一部対応してるようです。
豚と羊の関係つながりで、「フィロゲロス」もご参考にぜひ。

ひつじ話

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