小川一水 「天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ」

無人の街路を羊が一頭歩いていく。
エランカ・キドゥルーは官庁街にある自分のオフィスで、表に面した窓からその光景を見ていた。不思議にも、奇妙だとは感じなかった。この時間だったら、そんなことがあってもいいような気がした。
   一巻のためのあとがき
 はい、いかがでしたでしょうか。天冥の標、第一巻。
「ちょ、おいィ!?」と叫んでいただけましたか。これはそういう本です。

小川一水の新作SFです。全10巻予定の長編シリーズ開幕編。
メニー・メニー・シープと名付けられた土地を舞台として、あまたの勢力の興亡と魅力的な人々の活躍、孤高を持する羊飼いたちの一群、謎をはらんで推移する激しい展開、が描かれると思いきや、「ちょ、おいィ!?」と叫ぶしかないあたりで「つづく」を食らわされます。次巻は、次巻はいつ出ますかー。

ひつじ話

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