「易経」より「羝羊觸藩贏其角」
九三。
小人は壮を用い、君子は罔(もう)を用う。貞なれども厲(あやう)し。
羝羊(ていよう)藩(まがき)に触れてその角を贏(くるし)ましむ。
九三は過剛不中、しかも乾卦の極に居るから、事に当って壮に過ぎやすい。
壮んな上にも壮んな状態である。従って小人はとかく壮を用うることにおいて度をすごしやすいが、君子はその度をすごすことがない。
もし壮を用うることの度がすぎれば、いかに目的が貞正であっても危険である。
たとえて言えば、もともと強情な性質のある羝羊(牡羊)が妄進して藩に触れその角をひっかけて進退に苦しむようなものである。
古代中国で成立した、易経の六十四卦のひとつである「大壮」の解説部分から抜粋。
要するに、まぁちょっと落ち着け、という内容の卦なのですが、そのたとえとして、暴走した牡羊が使われています。
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