フランチェスコ・デル・コッサ 「スキファノイア宮殿壁画」

スキファノイア宮殿壁画
ルネサンスのイタリア宮廷文化における占星術の証例。フェッラーラのスキファノイア宮殿月暦の間にボルソ・デステが描かせた壁画。黄道十二宮から牡羊座。
予言信仰と正統信仰と占星術的判断(すなわち、占星術の一種で、その「託宣」にもとづいて行動したり選択したりする)への信仰の間に神学的矛盾があることは、明らかに証明できた。
しかし、君主はこれらの「支配の道具」を同時に用いることをやめなかった。
(略)
1450年からピエル・マリア・ロッシが建てさせたパルマ近郊のロッカビアンカ城では、通称「グリセルダ」の間の天井が、占星術的図像でおおわれている。これが城主のホロスコープ(誕生時の天球図)であるという仮説には根拠がないわけではない。説得力のある証拠はないが。
しかし、フィレンツェでは、サン=ロレンツォ教会の旧聖器室でも、サンタ=クローチェ教会のパッツィ家礼拝堂でも、クーポラの内部装飾に星々と惑星が描かれている。これらの配置は、ある時刻の十二星座をきわめて精確に再現している。
同様に、ローマではファルネジーナ荘のガラテアの間の天井が、1466年12月1日の星の配置を再現している。これは、この居館を建てさせたシエナ人の銀行家で文芸保護者のアゴスティーノ・キージの誕生日である。

15世紀イタリアのフランチェスコ・デル・コッサによるスキファノイア宮殿のフレスコ画から。
引用は、ルネサンス宮廷文化の解説書から、中世以上に強まった現象としての占星術信仰について書かれた一文を。

ひつじ話

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