花鳥茶屋

花鳥茶屋
寛政年代から江戸の浅草と両国とに、孔雀茶屋を初め鹿茶屋や珍物茶屋、又大阪の下寺町と名古屋の末広町とに、孔雀茶屋を開場した。
是等の茶屋は、動物園の先駆をなすもので、(略)呼声に釣られて庭へ通ると、正面に金網を張つて、其中に孔雀や鹿を初め、種々の名鳥を飼つてゐるので、看客は其前に備付けた床机に腰をかけ、茶を飲みながら緩々と見物したのである。

江戸の見世物としての羊について引用した、朝倉無声の「見世物研究」からもうひとつ。
明治になって動物園ができるまで、日本の都市部には、花鳥茶屋と呼ばれる珍獣珍鳥の展示場がありました。説明を読むかぎりでは、美しい鳥を愛でながらのんびりお茶を飲むところらしいのですが、参考図に描かれているのは羊か山羊に見えます。羊を愛でながらお茶……?
見世物の羊関連で、平賀源内「放屁論」もあわせてどうぞ。

ひつじ話

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