ロシア民話 「羊飼いの娘」
ある時のこと、王様は猟に出かけました。
すると、野原で羊を飼っているひとりの素朴な田舎娘に出遇いました。
その娘の美しさといったら、話に聞いたこともなければ、絵で見たこともないような、世界中、どこを探したって見当たらないような、そんな美人でした。
王様は、さっそく近づいてゆくとやさしく話しかけました。
「こんにちは、美しい娘さん!」
「こんにちは、王様!」
「お前のお父さんはどんな人かね?」
「私の父さんは羊飼いで、この近くに住んでいます。」
「動物たちの冬ごもり」をご紹介している、アレクサンドル・アファナーシェフのロシア民話をもうひとつ。
もとは羊飼いだった、貞淑な王妃の忍耐力を試そうとする王様のお話……って、もしかして、これはペローの「グリゼリディス」の類話なのでは。
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