『イソップ寓話集』より、「狼と羊」
お腹がいっぱいになった狼が、地面に羊の伸びているのを見つけたが、自分が恐ろしくて倒れたのだと知ると、側へ行き、安心させて、本当のことを三つ語ったなら逃がしてやる、と言った。
羊が口を切って言うには、まず第一に狼に出くわしたくなかった、次に、どうしても出くわす運命であったのなら、目の見えぬ狼であってほしかった、そして第三に、
「お前たち狼はみな、悪人相応にひどい死に方をすればよい。私たちから何も害を受けていないのに、ひどい戦いを仕かけてくるのだから」
狼は羊に嘘偽りはないと認めて、逃がしてやった。
真実はしばしば敵の中でも力をもつ、ということをこの話は解き明かしている。
イソップ寓話集から、「狼と羊」です。
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