『美味礼讃』より、「コーヒーについて」
コーヒーの木は最初アラビアで発見された。
その後ほうぼうに移植されたけれども、最良のコーヒーは今でもやはりアラビアから来る。
古くからの言い伝えによるとコーヒーは羊飼いに発見された。
かれは、羊どもがコーヒーの木の漿果を食べた時はいつも興奮してはしゃぎだすのを見たのである。
こういう昔話はさることながら、発見者たるの名誉はこれを全部くだんの羊飼いに帰するわけにはいくまい。
半分は何といっても最初にこのコーヒー豆を炒ることを思いついた者に与えなければならない。
ブリア=サヴァランの『美味礼讃』から、「コーヒーについて その起源」の章を。
コーヒーの起源を説明するカルディ伝説は、普通はヤギの話として語られてるように思うのですが、こちらの本では「羊」になってるので、とりあえず。サヴァランの原文でも羊なんでしょうか、これ。
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