ドービニーのエッチングとクリシェ=ヴェール
クリシェ=ヴェールは、1800年代中頃に写真技術発達の過程で派生的に誕生した技法である。
皮膜で覆ったガラス板をニードルなどで引っかいて絵を描く。
このように線の部分のみ光を透過するようにした原版を、印画紙に重ねて感光することで図柄を得る。
フランスやイギリス、アメリカで流行したが、とりわけバルビゾン派の画家たちは1850年代から60年代にかけて数多くの作品を試みている。「絵画と写真の交差 印象派誕生の軌跡」展カタログ
「夕日」などをご紹介している、シャルル=フランソワ・ドービニーのエッチング「羊の柵囲い」及びクリシェ=ヴェール「羊のいる囲場」です。同じ原画から作られたものとのことですが、技法によって雰囲気が違ってくるものですね。
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