人狼譚としての「迷い羊」

カナダではほかに「迷い羊」が好んで人狼譚として語られる。
夜遅く家路を急いでいると羊が一頭道ばたにはぐれている。
そのあたりの農園の羊が迷ってしまったのだろうが、このままでは狼の餌食になる。
かついでいって、あしたになったら近所の家で心当たりがないかどうか聞いてみよう。
そこで肩にかついでゆくと、はじめは軽かったのがだんだん重くなる。
やがて家がすぐそこというところまで来ると、かついでもらってありがとうといって逃げてゆく。
近くの農園の男が羊に化けて「ただ乗り」をしたのだ。

人狼にかかわる伝承を大量におさめた「人狼変身譚」に、なんだか愉快なお話が混じってました。
人狼というか、おんぶおばけというか、しかも正体はご近所さんって……ありがとうって……。

ひつじ話

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