ルイ11世を助けたバルカンの羊たち
ブルガリアでは、チーズやヨーグルトは食生活に欠かせない食べ物であるだけでなく、古代トラキア人にかかわる重要な文化遺産の一部ともみなされている。
2006年に設立されたヨーグルト博物館では、「ルイ11世の機密文書より」というパネルのなかで興味深い歴史が紹介されている。
それによると、胃腸病にかかったルイ11世を助けるために、コンスタンチノープルの医師が羊の群れをパリまで連れていき、そのミルクを発酵させてフランス王に食べさせつづけた結果、病気が完治したという。
事実かどうかわからないが、バルカンの羊たちはルイ11世の命の恩人なのかもしれない。
国立民族学博物館の広報誌『月刊みんぱく』の連載、「生きもの博物誌」シリーズをもとにまとめられた『食べられる生きものたち』の一章、「フランス史に痕跡を残したバルカンの羊たち」から。おいしいのでしょうね、羊乳ヨーグルト。食べてみたいです。
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