「ニルスのふしぎな旅」

つぎの日、雄の羊はニルスを背中にのせ、小カール島を案内してまわりました。
島は、ひとつの大きな岩でできていました。まるで垂直に切り立った壁に、平らな屋根がのっている巨大な円柱形の家のようです。
羊はまずその屋根の上にあがり、そこがすばらしい牧草地であることをニルスに見せました。
ニルスも、この島はまるで羊のためにあるみたいだと思いました。島の上には、羊が好きなウシノケグサやさらさらの香草しかはえていないのです。

セルマ・ラーゲルレーヴの『ニルスのふしぎな旅』から、13章の「小カール島」を。
旅の途中、ゴットランド島沖の小カール島に住む羊の群れと知り合ったニルスたちは、彼らを襲う狐と闘うことになります。引用は、リーダー格の雄羊の背に乗って島を歩く場面。
「ニルスのふしぎな旅」については、ak様に教えていただきました。ありがとうございます。

ひつじ話

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