ブルフィンチ『中世騎士物語』より、「キリッチとオルウェン」
彼らは、旅をつづけて一つの広い原のところまで来た。
そこに、その美しさはまたとなかろうと思われるような大きな城があった。
城の前へ来てみると、たくさんな羊の群がいた。
羊を番している羊飼が丘の上にいた。
毛皮衣を羽織って、そばに九歳駒より大きな尨毛の猛犬がいた。
(略)
「羊飼さん、いかがかね?」
「私同様、あなたがたも御機嫌よろしいように。」
「お前さんが番をしている羊は誰のものかね? そして、むこうに見える城は誰の城だろう?」
以前紹介した『ケルトの神話・伝説』の「キルフフとオルウェンの物語」を、ブルフィンチ著、野上弥生子訳の「中世騎士物語」バージョンであらためて。
ブルフィンチは、「ギリシア神話と英雄伝説」のお話をなんどかしています。
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