エジプト神話のアメン神
古王国時代の全体を通じて、アメンはテーベの人目に付かない神であった。テーベ州の首都ヘルモンティスの隣接都市の神モントよりも重要性の小さい神であった。
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テーベの君侯とモントとアメンは、第一中間期のあと、彼らがエジプトをその統治下におさめた紀元前2050年ごろ、初めて目立って来た。中王国時代のあいだ、アメンは主として創造神であると考えられた。
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もっと重要なことは、中王国時代において彼が(略)牡羊と結び付いたことである。
かつてアメンは、大気の神シュウが彼に向かって隠れているところから出てくるように懇請したとき、牡羊の皮を剥ぎ、その首を切り取り、その皮と首で変装してあらわれた、と言われた。
アメンがこの姿で自らを世界に示してからあと、牡羊は彼と結び付いて神聖となり、一年に一度だけ、彼に捧げるために牡羊の皮を剥いでその首を切り取る時のほかは、不可侵のものであった。
アメン神については、角の形のお話や、カルナック神殿のクリオ・スフィンクス、アンモナイトの語源などをご紹介しておりますが、あらためてもう少し。
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