「列子」天瑞篇
また羊の肝は「地皋(ちこう)」すなわち泥に変化し、馬の血は「転鄰(てんりん)」すなわち狐火となり、人の血は「野火」すなわち鬼火となる。
鷂(たか)は鸇(はやぶさ)となり、鸇(はやぶさ)は布穀(ふこく)〔よぶこ鳥〕となり、布穀は久しくたつとまた鷂となる。
また燕は蛤となり、田鼠(もぐら)は鶉となり、くさった瓜は魚となり、古い韭は「莧(けん)」すなわち藺草(いぐさ)となり、年老いた羭(くろひつじ)は猨(さる)となり、魚の卵は虫となる。
「列子」冒頭の天瑞篇、『万物はみな「機」より出て「機」に入り、変化転生する』より。
野ざらしの髑髏と向かいあって万物の流転について思索する場面なのですが、そのたとえのなかに聞き捨てならない一言が。羊が老いるとサルに……そうか、サルに。
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