「子ブタ シープピッグ」
「ぼく、オオカミじゃないよ。」戸の下で、ベイブは言いました。
「ああ、わかってるさ。」老ヒツジはにがにがしく言いました。
「シープドッグ(牧羊犬)って奴だろ? わかってるよ。あたしらをばかにしやがってさ。おまえだって同じだよ、オオカミだ。隙あらば……とねらってる。あたしらを見ればラム・チョップ(子ヒツジ肉)に見えるんだ。あっち行け、オオカミ。」
「ぼく、シープドッグでもないんだよ。」ベイブはそう言うと、麦わらの山によじ登って、手すりごしに下を見ました。
児童文学を。ディック・キング=スミスの「子ブタ シープピッグ」です。 「ベイブ」の原作としてご存じのかたも多いのでは。
引用は、農場にもらわれてきたばかりの子ブタのベイブが、はじめてヒツジたちの一頭と出会う場面です。
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