ヨーロッパの羊伝説
穀物霊としての動物
穀物に棲む動物霊をネコ、ウサギ、ヤギ、ウシ、ウマ、オオカミなどで現す地域が多い。
(略)
フランスのギエンヌでは最後の穀物が刈り取られると、一頭の去勢ヒツジを畠中引き回す。
それは“畑のヒツジ”と呼ばれ、角は花輪や穀物の穂で、頭や体は花束や色紐で飾る。
刈り手は皆このヒツジの後について歌いながら行進し、最後に畑で屠殺する。
最後の刈り束を“去勢ヒツジ”という。
生贄、替罪羊など
ギリシア、ローマの儀式の規則では、殺す前に生贄の頭に焼いた穀物と塩の混合物をふりかけ、頭に特別な花冠を被せ、牡ウシ、ヒツジ、ヤギの角は金色に塗った。
生贄を捧げる人も頭に花冠をつけた。
動物にまつわるヨーロッパの伝説を集めた本から、ヒツジ関連のものを。
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