樹下動物文様のひつじ
古代ペルシアでは、天空にはめぐみの雨を降らせる深海があり、その海中には聖なる樹(ハオマ)が生育し、その樹からは不死の霊薬がつくられるという伝承がある。そこで、聖樹を中心に動物が左右対称に置かれる構成はササン朝ペルシアの重要な文様になり広まった。
代表的な文様は獅子や鳥ですが、もちろんひつじだって使われてます。
「東方への伝播」 正倉院宝物には樹木を中心に、その下または左右に象、鹿、羊、鳥などがいる屏風が多数ある。
左が前にご紹介した羊木臈纈屏風、右が双鳳双羊文白綾。ともに正倉院宝物です。
「西方への伝播」 聖樹の意匠は西洋でも盛んに用いられ、生命の樹の下に動物が集うキリスト教の楽園のイメージが形成された。
イスタンブール、ハギア・ソフィア大聖堂の石棺浮彫彫刻です。
ところでこの樹下動物文様、輪廻転生思想とかバロメッツのイメージとかともつながってるらしい話を聞いたことがあるんですが、どうなんでしょう、実際のとこ。
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