登録商標 ウールライン
一方、1925年(大正14)には、尾西織物同業組合がモスリン、セルに次ぐ製品として「ウール・ライン(Wool-Line)」を開発した。
一般にセルは春秋に着るだけであったが、毛織物業者は、晩秋または冬に着る毛織物の着尺物を作り、命名に当たっては一宮にある同業組合で懸賞募集を行って、多数の応募の中からウール・ラインの名を選定した。ラインとは、重ねる、合わせる、すなわち袷(あわせ)の意味である。また、一宮市の西北を流れる木曽川、すなわち日本ラインから命名されたとか、棒縞があるためともいわれるが、いずれが正しいかは不明である。
ウール・ラインは、セルの一種だが、セルよりも使用番手が細く、1反の重量はセルが 170 から 200 匁(640?750g)あるのに対して、120匁(450g)以下である。種類は中柄と単中(単糸中柄)があって、セルが普通春秋の単衣として用いられるのに対し、ウール・ラインは裏を付けて袷にし、春晩秋や冬の着尺に使用された。
やる気のなさそうなヒツジがたまりません。
最近のコメント