子イノシシ仲良く生活
僕はヒツジかも?。皆野町と東秩父村にまたがる県営秩父高原牧場に付属する彩の国ふれあい牧場で、野生のイノシシの子どもがヒツジの群れに混じって生活している。ヒツジたちは仲間として迎え入れ、子イノシシはすっかりヒツジになりきったようで観光客の人気を集めている。
高原牧場は標高五七〇メートル前後の山域にあり、広さは三百五十ヘクタール。酪農体験などができるふれあい牧場は七ヘクタールで、コリデール種二十頭が飼育されており、このうち十一頭は今春生まれた。その群れの中で、子イノシシが確認されたのは十日のことで、ふれあい牧場の田島敏課長(57)が気づいた。
当初は親ヒツジが追い回していたが、子ヒツジたちは親の不安もなんのその。「仲良く餌を食べたりしていた」と田島さん。数日で親たちも受け入れ、子ヒツジと同じ扱いをしているようだ。
イノシシは生後間もない特徴として、黄褐色の体毛に、白の縞(しま)模様がある。その姿から「うり坊」と呼ばれており、牧場でも、それが通り名となった。
ヒツジたちの餌は学校給食の賞味期限切れのアルファ米で、朝夕の給餌(きゅうじ)にはそろってやってくる。日中、草を食べるヒツジのそばでうり坊は鼻先を土につっこんでは何かを食べている。「大好きなミミズを食べている」と田島さん。
うり坊は今のところ体長三〇センチほどだが、成長すれば親ヒツジより大きくなる。牧場を訪れる親子らの人気を集めていることもあって、松岡俊和場長は「しばらくは自然の成り行きに任せます」と話している。
ふれあい牧場は、関越花園インターから小川町経由か、皆野町経由、車で約六十分。月曜休場で、入場無料。
ヒツジ&ウリボーの別記事です。
給食であまったアルファ米を消費していく羊たちというのもなかなか。
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