金毛に輝く空飛ぶおひつじ

空飛ぶ金色の羊
≫空飛ぶ金色の羊
 哀れに思ったゼウスは伝令神ヘルメスに命じて、毛が金色に輝く牡羊をプリクソクとヘレー兄妹のところに送らせました。
牡羊は二人を背に乗せると大空高く昇り、テッサリアを後にして黒海の岸コルキス目指して矢のように飛んで行きました。
ものすごいスピードの金毛の羊に、兄妹はつかまっているのがやっとです。
その時激しい突風が兄妹の吹いてきました。
その風にあおられてヘレーは、ヨーロッパとアジアの堺にある海峡に落ち溺れ死んでしまいました。
後にギリシャ人達は、ヘレの名にちなんで『ヘレスポントス海峡』(ヘレーの海、今のマルマラ海)と名付けました。
≫幸せと繁栄を呼ぶ金毛羊
 プリクソク一人は、尚も羊に乗せられたままコルキスまで運ばれました。
そこで国王アイエテースから暖かい歓迎を受け、王女カルキオペを妻として迎える事になりました。
プリクソクは金毛の牡羊を感謝の印として大神ゼウスにささげた後、その金毛を皮は末永く国の宝とされ、コルキスの国に繁栄をもたらしました。
王はその金毛の皮を軍神アレスの森のかしの木に掛け、昼も夜も眠らないという恐ろしい火竜セコヴィアに守らせました。
おひつじ座は王子の命を救った金毛羊の魂が、大神ゼウスによって空にかけられ星座になったものと伝えられています。

ひつじ話

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