カラヴァッジオの「イサクの犠牲」

これらの事の後、神はアブラハムを試みて彼に言われた、「アブラハムよ」。彼は言った、「ここにおります」。
神は言われた、「あなたの子、あなたの愛するひとり子イサクを連れてモリヤの地に行き、わたしが示す山で彼を燔祭(はんさい)としてささげなさい」。
(略)
イサクは言った、「木とたきぎとはありますが、燔祭の小羊はどこにありますか」。アブラハムは言った、「子よ。神みずから燔祭の小羊を備えてくださるであろう」。こうして二人は一緒に行った。
彼らが神の示された場所にきた時、アブラハムはそこに祭壇を築き、たきぎを並べ、その子イサクを縛って祭壇のたきぎの上に載せた。
そしてアブラハムが手を差し伸べ、刃物を執ってその子を殺そうとした時、主の使いが天から彼を呼んで言った、「アブラハムよ、アブラハムよ」。彼は答えた、「はい、ここにおります」。
み使いが言った、「わらべを手にかけてはならない。また何も彼にしてはならない。あなたの子、あなたのひとり子をさえ、わたしのために惜しまないので、あなたが神を恐れる者であることをわたしは今知った」。
この時アブラハムが目をあげて見ると、うしろに、角をやぶに掛けている一頭の雄羊がいた。アブラハムは行ってその雄羊を捕え、それをその子のかわりに燔祭としてささげた。

旧約聖書 創世記 第二十二章

「イサクの犠牲」 カラヴァッジオ
「イサクの犠牲」 カラヴァッジオ 1605
「イサクの犠牲」 雄羊部分拡大
雄羊の拡大(部分)

※【燔祭】 はんさい
  古代ユダヤ教で、犠牲の動物を祭壇で焼き、神に捧げた儀式。
  三省堂提供「大辞林 第二版」より

ひつじ話

Posted by


PAGE TOP