アンリ・ルソー 「ピンクの服の少女」

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「ピンクの服の少女」 「ピンクの服の少女」(部分)

 「アサヒグラフ別冊 美術特集 西洋編1 ルソー」 

19世紀フランス、アンリ・ルソーの「ピンクの服の少女」です。少女の両脇に、白黒一対の羊か山羊とおぼしき動物が。

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ドメニコ・ヴェネツィアーノ 「東方三博士の礼拝」

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「東方三博士の礼拝」 「東方三博士の礼拝」(部分)
風景に広汎に見られる細部描写と、それを際立たせている自然主義と狩猟への特別な嗜好は、とりわけピサネッロを通じてドメニコに及ぼされた北方絵画の影響である。
にもかかわらず、人物の造形性や確固たる姿勢、豊かな遠近法的知識に基づく形態や構図は、この作品がルネサンス芸術に属していることを示している。

15世紀イタリアのドメニコ・ヴェネツィアーノによる「東方三博士の礼拝」です。ベルリン美術館蔵。

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完全無欠の羊は、パンダ顔

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世界の生活情報サイト「ima」に記事を寄せておられる東畑様から、色柄がかわいい羊の品種「ケリーヒル」について教えていただきました。ありがとうございます。

ケリーヒル
羊なんだけど 目と鼻の周り、耳、足の先っぽがパンダのように黒なんです。
ケリーヒル(Kerry Hill) という品種で、ウェールズのケリーという村に起源をもちます。

丈夫で多産で高品質なウールがとれる、すばらしい品種とのこと。日本では今のところ扱われていないのですね。残念。

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流行とカリカチュア

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帝政下の帽子の流行 帝政下の帽子の流行(部分)

ヨーロッパの風刺画を集めた「諷刺図像のヨーロッパ史」から、フランス帝政下の帽子の流行に対するカリカチュア、「顔を見せない」を。
シンプルなシュミーズドレスに大きなボンネットを合わせるのが、当時の流行だったのでしょうか。羊の群れが雨宿りできそうなほどに。

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『イソップ寓話集』より、「狼と羊」

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お腹がいっぱいになった狼が、地面に羊の伸びているのを見つけたが、自分が恐ろしくて倒れたのだと知ると、側へ行き、安心させて、本当のことを三つ語ったなら逃がしてやる、と言った。
羊が口を切って言うには、まず第一に狼に出くわしたくなかった、次に、どうしても出くわす運命であったのなら、目の見えぬ狼であってほしかった、そして第三に、
「お前たち狼はみな、悪人相応にひどい死に方をすればよい。私たちから何も害を受けていないのに、ひどい戦いを仕かけてくるのだから」
狼は羊に嘘偽りはないと認めて、逃がしてやった。
真実はしばしば敵の中でも力をもつ、ということをこの話は解き明かしている。

イソップ寓話集から、「狼と羊」です。
これまでにご紹介しているイソップ寓話関連記事は、こちらで。

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『万治絵入本 伊曾保物語』より、「狼と羊との事」

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ある川の辺(ほとり)に、狼と羊と水を飲むことありけり。
狼は上(かみ)にあり、羊は川裾にあり。
狼、羊を見て、かの傍に歩み近付き、羊に申しけるは、「汝、何の故にか、我が飲む水を濁しけるぞ」といふ。
羊、答へて云く、「我、川裾にて濁すとて、いかで、川上の障りとならんや」と申しければ、
狼、又云く、「汝が父、六ヶ月以前に、川上に来て水を濁すによつて、汝が親の咎を汝にかくるぞ」といへり。
羊、答へて云く、「我、胎内にして、父母の咎を知る事なし。御免あれ」と申しければ、
狼、怒つて云く、「それのみにあらず。我が野山の草を恣(ほしいまま)に損ざす事、奇怪なり」と申しければ、
羊、答へて云く、「いとけなき身にして、草を損ざす事なし」といふ。
狼、申しけるは、「汝、何の故に悪口(あくこう)しける」と怒りければ、
羊、重ねて申しけるは、「我、悪口をいふにあらず。その理(ことわり)をこそ述べ候へ」といひければ、
狼の云く、「詮ずる所、問答を止めて、汝を服せん」といひける。
その如く、理非を知らぬ悪人には、是非を論じて栓なし。
只、権威と堪忍とをもつて、むかふべし。

イソップ寓話のお話をもう少し。
日本にこれほどイソップ物語が浸透しているのは、江戸初期という非常に早い段階でその翻訳が普及したことが、大きな要因であろうと思われます。
こちらは、その翻訳である「伊曾保物語」から、「狼と羊との事」を。以前ご紹介した「狼と仔羊」に対応するお話ですが、内容教訓ともに、少し手が加えられているようです。

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『イソップ寓話集』より、「羊飼の悪戯」

ひつじ話

羊飼が羊の群を村から遠く追って行きながら、いつもこんな悪さをした。
大声で村の人に助けを求めては、狼が羊を襲いに来た、と言ったのだ。
二度三度は村人たちも慌てて飛び出して来て、やがて笑いものにされて戻って行ったが、とうとう本当に狼が来てしまった。
羊の群が分断され、羊飼は助けを求めて叫んだが、村人はまたいつもの悪さだと思って、気にもかけなかった。
こうして羊飼は羊を失ってしまった。
嘘つきが得るものは、本当のことを言った時にも信じてもらえぬこと、ということをこの話は解き明かしている。

先日の、星新一「オオカミがきた」のフォロー記事を。元ネタのイソップ寓話、「羊飼の悪戯」です。
イソップ寓話は、これまでにもいくつかご紹介しておりますので、こちらで。

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「モンタイユー」

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ピエールもその仲間も、たえず長旅をしていて、妻子も家も持たない。
動産(貨幣・羊群……)については、比較的に豊かであるが、多くの家財を買いためるわけにいかない。
足手まといの財産も定住者なら身辺に集めるが、羊飼いは移動しなければならないから限度がある。
ピエールはいつも「ものを持ち運びできるぎりぎりの範囲で」動いており、品物を集めず、むしろわずかを望むだけで、自分の欲望なり「消費志向」を他の形の「豊かさ」─これが家庭の代用となる─に変える道を選んだ。
すなわち、高原の放牧場や居酒屋での愛人とのかりそめの出会い、生れながらの兄弟や義兄弟、あい親、純粋の友情、仲間の結成に基づくゆたかな人間関係の網が心をたのしませる。
完全に心を開いて運命を受け入れた─そもそも、これが恩寵の定義ではなかっただろうか─からこそ成立つ、このような生活様式は善き羊飼いの気にいっている。
運命とは、目的地である。
彼にとって、自由とは羊のことなのだ。
(略)
この自由とは、気が向けば、異端審問が衣服に縫いつけさせた黄色の十字架を、高地の斜面の藪に投げ捨てることでもある。
ピエールには閑暇があるし、時には持場も離れる。
病気、寒気、苦しい旅など、みじめな日常を理想視するわけにはゆかないが、しかし羊群にも、自分や仲間にも、いつでも食物は見つかる。
乳、肉、チーズなど、蛋白質が不足することはない。

多くのカタリ派帰依者を出し、異端審問の悲劇を味わった、14世紀ピレネーの小村モンタイユー。しかしながらその審問記録は、過剰なほど尋問を重視した異端審問官ジャック・フルニエによって、結果的に社会史の貴重な史料ともなりました。
引用は、異端として記録に残されたモンタイユーの人々のうち、羊飼いのピエール・モリの生活を語る「羊飼いの気質」の章から。魅力的な人物とその人生観は、本書のなかで、ある種の救いとして描かれているように思われます。

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シャルル=エミール・ジャック 「羊に水を飲ませる羊飼いの女」

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「羊に水を飲ませる羊飼いの女」

 「ドラクロワからムンクまで 19世紀ヨーロッパ絵画の視点」 

シャルル=エミール・ジャックの「羊に水を飲ませる羊飼いの女」を。ボストン美術館所蔵。
これまでのジャックはこちらで。かぶってません……よね?

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セガンティーニ 「11月の寒い日」

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「11月の寒い日」
セガンティーニの初期の絵画は、しばしばフランスの画家、ジャン=フランソワ・ミレー(1814─75)の作品と比較される。
しかしながら、ミレーは、農民たちの苦労の多い日常生活をより無愛想に記録し、自らの作品を社会批判と結びつけようとした。
(略)
しかしミレーとは異なって、セガンティーニは、物語的(ナラティヴ)な和やかさを保っていて、その描写によって同情的な感情よりも哀愁の感情を呼び起こしている。

 「アルプスの画家 セガンティーニ ─光と山─」展カタログ 

19世紀イタリア、ジョヴァンニ・セガンティーニの「11月の寒い日」を。これまでにご紹介したセガンティーニはこちらで。
ミレーのこれまで分も、ご参考にこちらでぜひ。

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フランソワ・ブーシェ 「水飼い場」

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「水飼い場」

 「ブーシェ、フラゴナール展」カタログ 

フランソワ・ブーシェの「水飼い場」です。
これまでのブーシェはこちらで。

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景泰藍の羊形尊

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羊形尊
羊形尊 12.7センチ

七宝焼きに似た中国の工芸品、景泰藍の器です。明の景泰帝の頃に最盛期を迎えたことから、作品の時代を問わずこのように呼ばれるとのこと。

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敦煌出土仏伝図断片(諸獣誕生)

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諸獣誕生
絹本着色
上部 縦18.0 横19.0  下部 縦24.0 横20.0
中唐?晩唐
大英博物館
悉達多太子が誕生した日に五百の諸獣が同時に誕生した物語を表す仏伝図幡の断片である。
この主題を表す作例としては、第十七窟(蔵経洞)将来の作品中、唯一のものである。

 「砂漠の美術館─永遠なる敦煌」展カタログ 

敦煌莫高窟の出土品です。上段に羊の母子が。

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アントニオ・マリネッティ 「少年と羊」

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「少年と羊」

全国六都市を巡回中の「世界遺産ヴェネツィア展」を見に出かけたところ、思わぬ羊に出会ってしまいましたので、ご注進です。18世紀、アントニオ・マリネッティによる「少年と羊」、コッレール美術館所蔵。
こちらの展覧会は、このあと、2012年3月4日(日)まで名古屋市博物館、3月17日(土)?5月13日(日)宮城県美術館、5月26日(土)?7月16日(月・祝)愛媛県美術館、7月28日(土)?9月23日(日)京都文化博物館、10月6日(土)?11月25日(日)広島県立美術館を巡回するようです。

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ディルク・ファン・ベルヘン 「農家の生活」

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「農家の生活」 「農家の生活」(部分)

 「オランダ絵画─栄光の17世紀」展カタログ 

17世紀のオランダ、ハールレムの風景・動物画家ディルク・ファン・ベルヘンの「農家の生活」です。牛や馬、山羊などとともに、手前に羊も。シュベリン国立美術館所蔵。

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