システィーナ礼拝堂のミケランジェロによる大天井画から、「ノアの燔祭」を。
以下、創世記の該当部分です。
ノアは共にいた子らと、妻と、子らの妻たちとを連れて出た。またすべての獣、すべての這うもの、すべての鳥、すべて地の上に動くものは皆、種類にしたがって箱舟を出た。
ノアは主に祭壇を築いて、すべての清い獣と、すべての清い鳥とのうちから取って、燔祭を祭壇の上にささげた。旧約聖書 創世記第8章 18―20
ひつじ(ヒツジ、羊)のニュース、画像(写真)、グッズ、サイト、牧場などを紹介するひつじサイト。あなたの好きな羊もたぶん見つかります。
システィーナ礼拝堂のミケランジェロによる大天井画から、「ノアの燔祭」を。
以下、創世記の該当部分です。
ノアは共にいた子らと、妻と、子らの妻たちとを連れて出た。またすべての獣、すべての這うもの、すべての鳥、すべて地の上に動くものは皆、種類にしたがって箱舟を出た。
ノアは主に祭壇を築いて、すべての清い獣と、すべての清い鳥とのうちから取って、燔祭を祭壇の上にささげた。旧約聖書 創世記第8章 18―20
アラスやトゥールネ、ブリュッセルなどのタピストリー産業が飛躍的に発展した背景には、フランス北西部からベルギー西部にかけてのフランドル地方一帯で、製糸工業と染色工業とが発達していたことが挙げられる。
(略)
北フランスのアラスの繁栄は長く続いたが、十五世紀中期を過ぎると、タピストリー制作の中心地は、ベルギー西部のトゥールネなどへと移っていった。とりわけトゥールネとブリュッセルの二都市がアラスを凌駕して、有名になった。
ファン・アイクやファン・デル・ウェイデン、ブリューゲルなどのフランドル絵画の巨匠達の活躍に刺激を受けたデザインが特徴的なタピストリーが、これら二都市で活発に制作された。
ヨーロッパで14世紀以降に発展した室内装飾用の織物タピストリー。その中心地のひとつであるトゥールネで、15世紀に制作された「羊の毛刈り」です。ブリュッセル王立歴史博物館蔵。
いまここで考えるべきは、このような「食に関する超越者の発話」についての報告を、長い民族史的物語の特定の箇所に挿入した旧約記者が、どういう意図をもってそれを行ったかである。
(略)
そのひとつはファラオ(パロ)のもとにいるヨセフを、弟とともにイスラエルの人々が訪ねたときの記述である。
(略)
「もしパロがあなたがたを召して、〈あなたがたの職業はなにか〉と言われたら、〈しもべらは幼いときから、ずっと家畜の牧者です。われわれもわれわれの先祖もそうです〉と言いなさい。そうすればあなたがたはゴセンの地に住むことができましょう。羊飼いはすべて、エジプトびとの忌むものだからです』」(創世記四六:三〇―三四)
(略)
こうして、食、労働、そして信仰のいずれのレヴェルにおいても、忌むものと見なされているという意識状況の記述から、かれらがいかにアイデンティティの危機に立たされていたかが示され、出エジプトの必然性が納得されることになる。そして、第三段階のレヴィ記の動物の可食・不可食規定が神の言葉として発せられるのは、この出エジプトの事業が、神の導きのもとで達成されたあと、しかも供儀に関する詳細な規定が示されたあとのことであった。
(略)
レヴィ記の可食・不可食規定の語り口は、民族的分化の過程で差別されるようになったイスラエルの民の特殊な生のあり方を、完全性をもったものとして描きうるように、他集団の食慣習に負、そして自集団の食慣習に正の印を付しうるような言明なのである。
(略)
まさに蔑視されていた牧羊者の職業的生業の生産する食対象、つまり「爪が割れており、かつ反芻する」ものを中心化し、それに依存している食生活を清いものとして、価値を逆転する。そして、そうすることで、まさに対抗的なアイデンティティを確立することにあったと言えないだろうか。
旧約聖書レビ記における食規定の考察から、羊や山羊の特殊性に関わる部分を抜き出してみました。
レビ記の該当部分は下に。
地にあるすべての獣のうち、あなたがたが食べることができる動物は次のとおりである。
獣のうち、すべてひづめの分かれたもの、すなわち、ひづめの全く切れたもの、反芻するものは、これを食べることができる。レビ記第11章 2―3
「パリスの審判」に続いて、ピーテル・パウル・ルーベンスをもう一枚。アントウェルペンのシント・アウグスティヌス聖堂の祭壇画、「聖母子と諸聖人」です。
北方では、十二月といえば深い雪、強烈な凍結、そしてビッグホーンの交尾期を意味する。
(略)
一方のオスが相手を見て、頭を振り、一瞬うしろ足で立ち上がる。相手は、そのしぐさの意味を理解しており、ただちに自分の体勢をととのえる。二頭は万全のスタートがきれるよう、わずかに後方に身を引く。
そして、たがいに三〇メートルほども離れて走り出し、時速三二キロメートルの速度で、まるで二台の杭打ち機のように激しく角と角でぶつかいりあう。
角と角がぶつかる音は、おだやかな日なら三キロメートルさきでも聞きとることができる。
(略)
ビッグホーンがオスどうしの問題を決着させるのに使うカギは体重と持久力だ。
二頭のオスは何回も何回も向きなおっては突進し、おそらく勝負がつくまでに六回はぶつかりあう。
一四〇キログラムの体重に時速三二キロメートルをかけて十〇を消耗するより、一五五キログラムにおなじ速度をかけて五を消耗するだけのほうが有利であるのは明らかだ。
ビッグホーンのオスどうしの衝突は、自然界の適性検査だといえる。
そのためにビッグホーンは訓練を重ねる。そのために競争が生まれる。そして、そこに巨大な角が発達する契機が生まれる。
アーネスト・トンプソン・シートンによる「Lives of Game Animals(狩猟動物の生活)」の邦訳、「シートン動物誌」から、ビッグホーンの章を。
ビッグホーンについては、羊の祖先たちのお話をしたときに、少しご紹介しています。
聖ベネゼは、復活祭の時期に祝日をもつ、通過に関連した聖人である。
(略)
ベネゼは、アヴィニョンの橋を建設した人物である。そして、民間伝承では、渡し守にして橋の建設者という、傑出した人物として名を残している。
(略)
復活祭とはなによりも、キリストが体験した(生から死へ、ついで死から生への)通過を祝う祭りである。聖ベネゼはしたがって、春分の季節に見られる重要な通過神話を、復活祭の時期に明確に伝えているのである。
(略)
『聖ベネゼ伝』によれば、「皆既日食が起きた日のこと、ベネゼという名の少年が牧草地で母の雌ヒツジの番をしていた」。天から声がして、突然、彼にこう命じる。「そこにそなたの母のヒツジを残したままにしておきなさい。なぜなら、そなたは私のために、ローヌ川に橋を作らなくてはならないからだ」。ベネゼがためらっていると、その声は、代わりにヒツジの番をすることと、ベネゼをローヌ川まで案内する仲間を一人、彼にさしむけることを約束する。そしてベネゼは、杖と荷袋を持った巡礼姿の天使と出会う。
(略)
ベネゼがそうだったような、羊飼いという低い身分を、いくつかの伝説的な偉人の伝記に照らし合わせて考察しなくてはならない。
(略)
将来王となる人物は、幼年時代、羊飼いたちによって人里離れたところで育てられる。キュロス大王〔ペルシア帝国アケメネス朝、前559?530年〕、ミトリダテス六世エウパトル〔ポントス王国、ミトリダテス朝、前120?63年〕、ロムルス〔ローマの建国者〕、アルタクセルクセス〔ペルシア帝国アケメネス朝〕の伝説は、このモデルに忠実にしたがっている。ここに名をあげられた人物はみな、田舎や森で幼年時代を過ごすが、それは後に王に選ばれるしるしなのである。
アヴィニョンの橋を架けたことで知られるキリスト教の聖人、聖ベネゼに関する考察から。
引用中の、復活祭の異教性や英雄の社会的身分と使命の落差の話を含め、大変エキサイティングな本なのですが、読者が悪いと、妙に気安い神様のことばかりを気にしていたりするわけです。代わりにヒツジの番を……。
ピーテル・パウル・ルーベンスの「パリスの審判」です。トロイア王子にして羊飼いであるパリスと、彼に審判を求める三女神の間に、のんきそうな羊たちが。ロンドンのナショナル・ギャラリー蔵。
ルーベンスはこのパリスの審判というテーマが好きだったらしくて、他にも多くの作例が知られています。
リトルワールドをご紹介したあと、ヒツジ5,6頭とおもちゃと串焼きで、ひつじパラダイスを標榜するのはどうなんだと身内に言われてしまいました。
そっっ…………そうかも。あ、いや、でも、まだ残してるネタはあるんですよ。というわけで、そちらを。
先日ご紹介した中国剪紙の現物をミュージアムショップで購入。B5版くらいの十二支セットの一枚です。
「ラクダ広場」に隣接する(というかこっちが主体?)「テント村」の展示物のひとつ、「ベルベルのテント」。羊の模型つき。
木のおもちゃと同じフロアで見たクリッペです。ドイツのクリスマス飾りですね。
日本でも良いものが買えるようです。
キリストの生誕の場面をあらわした「クリッペ」。
クリッペとは、馬のえさを入れる桶を意味し、キリストのゆりかごにしたことから、そう呼ばれます。
静かで温かい雰囲気を持つクリッペは、クリスマスのムードを高める最もクリスマスらしいおもちゃです。
……お値段も良いかも。日本で言うとお雛様を買うような感覚なんでしょうか?
などなど。
貴重だったり綺麗だったり美味しかったり、ひつじ以外でも良い所です。……ご縁があれば。
明治期の絵師尾形月耕の描いた、「北斎漫画」の明治版ともいうべき「月耕漫画」から、十二支図を。方位磁石の上を巡る動物たちの、未の方向に羊の後ろ姿が。なんだか楽しそうです。
「北斎漫画」の羊も、ずいぶん以前にご紹介してますね。こちらです。
内側にはピンクのひつじがこっそり。
フェリシモの通販カタログ「haco.」の一ブランド「NUSY(ヌージー)」は、マスコットキャラクターがひつじです。このひつじ、商品の中にワンポイントとしてひそんでいたりするようですが、8月22日に出た秋号では、なんとブーツに。
下は、フェリシモ、haco.、及びNUSYのホームページです。こっそり顔を出すひつじがもう。
フェリシモ
haco.
「カンタン・ベンリ・ガンバリすぎない」をモットーに、おしゃれとハッピーが大好きな女のコと作るブランド NUSY
一昨日ご紹介した「怪物誌」からもうひとつ。19世紀の児童向け啓蒙書であるベルトゥーフの「少年絵本」に、植物羊がいるようです。ヴァンサンバージョン……ええと、こちらのふたつめの絵のほうですね。ヘンリー・リー「スキタイの子羊」の挿画も同じタイプ。
しかしこれは、むしろ、ヨーロッパに入ってきていたと思われる、中国産のタカワラビの細工物に似ているような感じもします。
中国の剪紙の歴史は、遙かに商の時代(紀元前16世紀?前11世紀)まで遡ります。
司馬遷の『史記』の中には、西周(紀元前1027年?前771年)の話として、「剪桐封弟」(アオギリの葉を切り抜く)という故事が見え、当時は木の葉や皮、絹布や金属片が切り絵の材料として用いられていました。
やがて紙が発明された西漢時代(紀元前202年?8年)以降、切り絵は様々な技術の発展を遂げたのです。
鋏と小刀のみを使って生み出される剪紙は、民間、特に農村などに長く伝承され、室内装飾や衣装図案に愛用されてきました。
中国全土、南北に広く分布しており、土地柄がもたらす特色が豊かです。
中国の民俗芸能「剪紙」の図案集「切り絵の世界―中国剪紙」の「吉祥」の項に、以前「玉瑞獣」としてご紹介した「三羊」がありました。おめでたい図柄のはずなんですが、羊の目がちょっと怖いです。
5人がたどりついたのは羊人間の住む羊島だった。アレクサンドルは草を手にして羊人間に近づくが、ひとりの羊人間の男が突進してくる。アレクサンドルが間一髪飛びあがったので、その男は木に激突して即死してしまう。
18世紀フランスの文学者レチフ・ド・ラ・ブルトンヌの「南半球の発見」は、主人公たちが人工の翼を駆使して、前人未踏の山や南半球の島々を開拓し、理想国を作り上げるお話です。「羊人間の島」は、彼らの冒険譚のひとつなのですが、いきなり突進されてます。バタリングラムといい、白羊宮といい、羊が身近な文化圏では、雄羊と言えば猛獣、ということなんでしょうか。
なお、今回引用したのは荒俣宏編著の「怪物誌」なのですが、「飛行人間またはフランスのダイダロスによる南半球の発見―きわめて哲学的な物語」という訳本が出ているようです。
1) アルミの針金を同じ長さにねじったもので、足を作る。
2) その先端に、円形に加工した金属プレートをビス止めして取り付け、安定性を高める。
(略)
8) ひづめより上の足の部分は、頻繁に動く箇所なので、針金の足には粘土を巻き付ける。
9) ひづめの部分は動かないので、ひづめより上と同じ色に調整したゴムを巻き付け成形する。
(略)
12) 本物の羊の毛皮の、毛羽立った部分をメスでカットする。
13) 先ほど形を整えたウレタンの胴体に、隙間なく毛皮を貼り込んでいき毛先を整える。
14) 劇中で表情を変えるための差し替え用まぶたを、あらかじめ樹脂で制作しておく。
15) まぶたを目にのせて完成。
なにを今更ではありますが、「ひつじのショーン」はクレイアニメです。クレイアニメを作るというのがどういうことか、目の当たりにできるページが、アードマン・アニメーションズのファンブックにありました。しかも羊で。これでも工程の少ないほうらしいですよ?