アリストテレースの「動物誌」

ひつじ話

ある動物は、水が変わっても、毛の色が変わる。すなわち、同じ動物がところによって白かったり、黒かったりするからである。また、交尾についても、各地の水が影響を及ぼし、雄ヒツジが、その水を飲んでから交尾すると、黒い子ヒツジを生むというような具合である。たとえば、トラーキアのカルキディケー半島のアッシュリーティス地方の「プシュクロス」(寒川)という川の水がそうである。また、アンタンドリアにも、川が二つあって、一つはヒツジを白くし、一つは黒くする。スカマンドロス川もヒツジを黄色くするらしい。そのために、ホメーロスは「スカマンドロス」の代わりに「クサントス」(黄川)と呼んだのだ、といわれている。

リビュアでは、角のある家畜ははじめから角を持って生まれて来るが、これは、ホメーロスのいったようにヒツジばかりでなく、その他の家畜もそうである。しかし、ポントスのスキュティアとの国境付近では、反対に、角を持たずに生まれて来る。
ヒツジの性格は愚直で低能といわれている。現に、ヒツジは四足類の中で最も劣悪であって、何の当てもなく荒野へ迷い込んで行く。また、しばしば冬に小屋の外へ出て行き、吹雪に襲われても、羊飼いが動かさなければ立ち去ろうとせず、羊飼いたちが雄ヒツジを連れ去れば、後についてくるが、連れ去らなければ、そのまま居残って死ぬ。

アリストテレースの「動物誌」は、人類最古の動物学書です。もちろんヒツジについても多くが語られています。語られているのですが、最も劣悪らしいです。そんなぁ。
ホメーロスやヘーロドトスといった古典が参照されています。ホメーロスについては、前に「オデュッセイアー」のキュクロープスをご紹介してるのですが、上の記事の参照部分についてもいずれ改めてお話ししたいところです。

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ムリーリョの「羊飼いの礼拝」

ひつじ話

ムリーリョ 「羊飼いの礼拝」 「羊飼いの礼拝」(部分) 

バルトロメ・エステバン・ムリーリョの「羊飼いの礼拝」です。右端になんかのんきそうなひつじが。ムリーリョは前に「善き羊飼い」をご紹介してますね。どちらもプラド美術館です。

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8000年前から人類の身近に羊がいた

ひつじ話

石器時代の古代羊と羊飼
羊が家畜化されたのは、今から8000年前というのが定説です。中央アジアのチグリス・ユーフラテスの両大河の恵みの上に栄えた古代オリエント文明は牧羊発祥の地でもあります。太古から自由に野山をかけめぐっていた野生羊を捕獲するのは石器時代の人々には相当苦労であったと考えられます。しかし、羊を数頭飼い慣らせば他の野生羊が次々と群に加わってくることに羊飼いたちは気がついたのです。そして、財産の羊を守る補佐役として犬を飼い始めます。今日でも人間にかわり羊をコントロールしているのは牧羊犬です。牧羊によって古代の人々の生活の合理化が進められます。
ウール・ロード
ウールは調べれば調べるほど不思議な繊維です。ウールの内部には、多くの矛盾した性質がたくみに調和しながら存在し、その1つ1つが繊維であるための条件となっています。人間が化学繊維を考え出し、ウールを手本として次々とその性質に近づけようとしていますが、ウールの機能全部を兼ね備えたものはまだ出来ません。その神秘には遠く及びません。ウールには不思議な世界があるようです。
 
秘密はウールの構造にある
ウールは、髪の毛や皮膚と同じ19種類のアミノ酸からなるタンパク質で、皮質部と表皮からなっています。大切な皮質部を保護しているのが表皮(スケール)です。表皮はウロコ状になっているため絡み合いやすく、しっかりとした糸ができます。また、「呼吸する繊維」と呼ばれるように表皮は、外気の湿気に応じて湿気を吸収・放出します。しかも、湿気は吸収するが水滴ははじくという矛盾した機能をもっています。
羊イラスト

話の内容よりもイラストの羊が気になって仕方がないのですが、この津島毛織の祖とされる片岡春吉氏の像が、愛知県津島市天王川公園にあります。
なんか下のほうに…?
なんというかこう、ひつじnews的には本人の像よりも足の下に目線が……。
3匹のひつじ。(反対側にもう一匹)
津島毛織工業協同組合さんが建てた銅像のようです。
……これからも頑張ってください。
なにか言いたげな羊
おまけ。
津島駅前の武具屋さんの店先で。
めぇーん?

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カラヴァッジオの「イサクの犠牲」(続き)

ひつじ話

カラヴァッジオ 「イサクの犠牲」  「イサクの犠牲」(部分)

前にカラヴァッジオの「イサクの犠牲」をご紹介したのですが、こちらは同タイトルでウフィツィ美術館のもの。ひつじ部分のアップもあわせてどうぞ。

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ギシギシとヒツジグサ

ひつじ話

ギシギシ  ヒツジグサ 

花の年間表を作っておられるサイト「季節の花 300」様より、干支名の入った花のコーナーから、羊の字が入った花を2種。ギシギシは「羊蹄」、ヒツジグサは「未草」。ギシギシのほうは今が時季ですね。

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山海経のホウキョウ

ひつじ話

ホウキョウ
獣がいる、その状は羊の身の如く、人面、目が腋の下にあり、虎の歯、人の爪、その声は嬰児のよう、名はホウキョウ、これは人を食う。

山海経のひつじのようなものの続きです。こちらは「北山経」から。やっぱり人食います。ひつじなのに。
以前ご紹介した殷周期の青銅器に描かれた獣面文は、饕餮(とうてつ)文と呼ばれることが多いのですが、その名の由来である「饕餮」は山海経に存在しません。かわりに、このホウキョウと同一視されてるようです。 ・・・・・似てる?

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狩猟図のある西洋風俗図屏風

ひつじ話

 牧人と羊 「狩猟図のある西洋風俗画屏風」より
よくこの羊の群れを見てもらいたい。ただしその際、牧人や海上の帆船を隠して見てほしい。これらの羊が、空中の高いところより遠望されたものであることに気づかれるはずだ。原画での羊たちが遠景に小さく描かれていたことはもはや間違いない。それをそのままの大きさで近景にもってきたため、このような小さな羊―ネズミ羊になってしまったのであろう。 (中略) 現代の我々がしごく当然と思っている、大小、遠近の原則も、時代が変われば必ずしもあたりまえではなかったことである。

以前ご紹介した昔の羊が小さい話をもうひとつ。
日本に透視遠近法が入ってくるのは八代将軍吉宗の頃ですが、上の屏風は桃山時代のもの。西洋の銅版画を参考にして描かれたので、羊はちぢんでしまったのです。・・・・これはこれでラブリー?
画像をクリックすると、もう少し大きくして見ることができます。

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羊は「日辻」?

ひつじ話

 ヒツジ(羊)は、古代には日本にいなかった動物なので大和言葉の古名はない。後世中国から渡来したもので、特に干支の伝来と共に日常語としてひろく用いられるようになった。ヒツジという呼び名は十二支の未からでたものと思われる。
「大言海」では、ヒツジは養す(ひたす)獣(しし)の義としてあるが、かなり苦しい解釈である。ヒツジという名は、十二支の未に由来するものであろう。「日本釈名」には「ヒツジの時は、日の天にのぼりて西へさがる辻也」とし、ヒツジを「日辻」としている。
「和訓栞」(谷川士清、十九世紀後半)にも「未はもと我が国になきものなれば十二支の本訓なるべし」としてある。そして「未の時は、日の西に旋る辻也」と書かれている。

「ひつじ」という言葉の由来について。以前に「ひげのうし」説をご紹介しましたが、「日辻」・・・「日辻」かぁ・・・。ううーむ・・・。

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「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」

ひつじ話

ベリー公のいとも豪華なる時祷書(7月)

キリスト教徒の暦としての機能を持つ時祷書の世界には、当然ながらいたるところに羊がいます。以前は「羊飼いへのお告げ」をご紹介しましたが、今回は年中行事を描いたものです。もっとも知られている時祷書であろう、「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」から、羊が毛を刈られているところを。7月の行事らしいです、毛刈り。
本が出ていないか探したんですが、「ベリー候の豪華時祷書」というタイトルになっているのですね。おおまかに通じれば良いもののようです。

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「豚は月夜に歌う―家畜の感情世界」  ?善人ヒツジと悪人ヤギ?

ひつじ話

 私はケンドリック博士に、羊の視覚的な識別力について尋ねてみた。博士は言う。「羊も人間のように、複雑な視覚的手がかりをもとに互いの顔を識別し、近い種の動物を見わけています。羊の脳の側頭葉には、人間のものととてもよく似た領域が存在し、そこが社会認識の重要な働きを担っています。総体的に見て、彼らは少なくとも五〇種の異なる個体を識別すると考えられますが、正確な数字はもっと多いでしょう。さらに、羊は特定の顔を数年間覚えています。顔に関する羊の認識力と記憶力は、人間と変わらないと言えるでしょう」羊は視力も優れているはずだ。彼らは、ずいぶん遠くからでも私たちをじっと見つめ(もちろん潜在的な捕食者として)、生後一日の子羊でも母親を見わけて、知らない雌の羊をしりぞける。距離があってもこうした認識ができるため、鋭い視覚をもっているとしか思えない。
 羊は集中力が高く、テレビを見ることができるという話をよく聞く。しかし、ただ見ているだけで何の精神活動も行っていないという誤解も多い。けれども、見ているものに注意を傾けるということ自体が、何らかの精神活動を行っている証拠である。

ということですので、馴染みの牧場がある場合はヒツジの前での行動に注意です。
いたずらした小学生のクラス全員分を覚えていたりするかもしれません!
壁に耳ありヒツジに目あり。

 イギリス、ケンブリッジ郊外にあるサンクチュアリ「農場動物レスキュー」ではおもに羊を保護していて、創立者のキャロル・ウェッブは羊をこよなく愛している。私は、彼女ほど羊好きな人物に出会ったことはない。ウェッブの好きな格言のひとつが、マハトマ・ガンディーの「私の心のうちでは、子羊の命も人間の命に劣らぬ価値をもつのです」という言葉だ。
(略)
 ウェッブは、自分のところで面倒を見ている羊(少なくとも一〇〇頭はいる)の名前をすべて覚えていて、羊たちも彼女に親しみを抱いているのが手に取るようにわかった。羊の愛情を読みとるのはかなり難しいが、それは私をはじめとする多くの人間、つまり羊と親密に接したことのない人の話だ。羊たちの抱いている感情が、人間でいう愛情と同じかどうかはよくわからなかったが、彼らは明らかに人間を恐れていなかったし、人を求めているのはたしかだった。私がそばに近づいても、彼らにそっと触れたり優しくなでたりしても、彼らのあいだに座っても、わずかなパニックすら起きなかったし、もっと言うなら迷惑がっている様子もなかった。ウェッブのところにいる羊たちが、人になれていただけだろうか? というよりも羊は、目のまえの人物がどれだけ信用できるかを見きわめているのだと思う。それが経験に基づく判断であるのは言うまでもない。彼らは人を観察して、人間より羊のマナーにのっとってふるまう人だとわかったら、とたんに信頼を寄せるようになる。羊たちに受け入れられたのだ。
 羊に信頼されているかどうか、どうすればわかるのだろう? どうすれば、動物の気持ちを知ることができるのか? もちろん人は、自分のよく知る感情に結びつけて彼らの心を憶測しているにすぎない。けれども、動物が感情をもっているのは事実であって、推測ではない。
豚は月夜に歌う―家畜の感情世界

などなど、色々と楽しいエピソード満載の一冊。
おかしな話が詰まっていますのでまた別の機会にも紹介しようと思います。
ヒツジとヤギの話だけではなく、ブタやニワトリの話も楽しめます。章の見出しは下記の通り。

  1. ブタはあなたを許してくれる
  2. 空を飛ぶニワトリ
  3. 善人ヒツジと悪人ヤギ
  4. ウシがふるさとに帰る日
  5. 水を求めるアヒルのように
  6. ほんとうの幸せ

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「オデュッセイアー」のキュクロープス

ひつじ話

この蔓は、掟も何も弁えぬキュクロープスが寝床に使っていたもの、
それで羊を三匹ずつ、とっ捉まえて結わえつけ、まん中のに人間を
運んでいかせる、他の二匹は両側から、仲間の男を無事に護って
いくわけでして、つまり羊が三匹で一人ずつを運ぶのです。ところで
私はというと、三歳羊の牡なので、群全体でもとびぬけて立派な羊、
そいつの背中をとっ掴まえ、荒毛の生えた腹の下へ身を托し込み、
下がってみました、でも両手でもってすばらしく(立派な)毛房に
確かりと、身をよじって、辛抱づよい心をもちつかまってました。
このようにして、その折は溜息しながら、輝く朝を待ったものです。

トロイア戦争の英雄オデュッセウスの放浪をうたった、ホメーロスの「オデュッセイアー」。
第九書では、一つ目の人食い鬼にして羊飼いであるキュクロープスとの闘いが描かれます。
上は、目を潰されたキュクロープスが洞窟の出口に陣取り、放牧のために外に出す羊の中に人間がまじっていないか手探りで探ろうとしているのを、羊の下に潜んで突破するシーン。
オデュッセウスと部下たちは、どうやら一晩中、羊の腹につかまっていたようです。

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ヨーク

ひつじ話

ヨークをつけた羊  ヨーク
それは「ヨーク」といって柵や垣根の隙間を通り抜け、外に出ていってしまう羊の首回りに着けるそうです。 (中略) 脱柵の常習者(羊?)のいる農家では真剣に対策を立てなくてはなりません。 「まず羊は先頭の一頭が海に飛び込めば、あと皆順番に飛び込んでいく」といわれているように、一頭でも柵越えをすれば次から全頭とはいわないまでも、仲間を連れて出ていくことは確実です。

羊の暴走による悲劇というとこちらを、脱走対策といわれるとこちらを思い出してしまいます。
上のお話は英国シェトランド島で見られたものだそうですが、羊脱走問題は洋の東西を問わないようです。

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道具で見る「神との対話」──天理参考館「火のめぐみ」展

ひつじ話

 他の動物と異なる人の特徴として言葉と火を使うことが挙げられる。このうち火は文明生活に欠かせない光と熱をもたらし、人類の精神文化に大きな影響を与えてきた。こうした火と人間の関係を民俗学の立場から考察する「火のめぐみ」展が天理大学付属天理参考館(奈良県天理市)で開かれている。
 人はどうやって火を手にいれたのか。これは世界の人々にとって共通の関心事だった。南米のボリビアでは、洪水の後、口に火をくわえて穴に隠れていたカエルが人を救ったという伝説があり、ロシアのシベリアではツバメが天の神から火を盗み出し、怒った神が矢を放ったため、ツバメの尾が2つに割れたと伝えられている。

青銅羊形轆轤(ろくろ)灯
 火を使う道具も様々だ。「青銅羊形轆轤(ろくろ)灯」(中国、後漢時代、1―2世紀)は、羊の背が跳ね上がり、羊の頭上で灯をともす皿になる。羊の体は油の容器で、火を消した後、油も容器に戻す仕組みだ。羊の造形は美しく、実用性にも優れている。
 「青銅竈(そう)」「灰陶竈」(中国、後漢時代、1―2世紀)は日本では見られないかまどのミニチュアで副葬品として使われた。「死後も何不自由ない生活を送れるようにとの願いが込められている」と、同館の吉田裕彦学芸員は語る。
提灯“羊角燈”
 「提灯(ちょうちん)“羊角燈”」(中国・北京、20世紀前半)も日本では珍しい。羊の角の髄液を型に流し込んで固めたちょうちんで、ガラスのように光を透過し、表面には戯れる童子が描かれている。一方、「炬燵(こたつ)布団」(トルコ、20世紀中ごろ)は日本のこたつとほぼ同じ。練炭をくべた火鉢をやぐらで囲い、布団をかぶせる。西アジアの寒冷地ではこたつが広く利用されている。

天理市の天理大学付属天理参考館で、8月7日まで開かれています。
中国の火の起源神話というと、三皇五帝の一、燧人氏によるものがそれにあたるかと思います。人間に、食べ物に火を通すことを教えた伝説上の帝王ですが。やはり羊肉だったんでしょうか、それは。

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ジェイコブ種の名前の由来

ひつじ話

「わたしはきょう、あなたの群れをみな回ってみて、その中からすべてぶちとまだらの羊、およびすべて黒い子羊と、やぎの中のまだらのものと、ぶちのものとを移しますが、これをわたしの報酬としましょう。」 (中略) ラバンはその日、雄やぎのしまのあるもの、まだらのもの、すべて雌やぎのぶちのもの、まだらのもの、すべて白みをおびているもの、またすべて子羊の黒いものを移して子らの手にわたし、ヤコブとの間に三日路の隔たりを設けた。ヤコブはラバンの残りの群れを飼った。 (中略) 彼はまた群れの顔をラバンの群れのしまのあるものと、すべて黒いものとに向かわせた。そして自分の群れを別にまとめておいて、ラバンの群れには、入れなかった。

 旧約聖書 創世記第三十章 

先日ご紹介した、多角種にして茶と白のまだら模様という変わり種なひつじ、ジェイコブ種は、その名前の由来となった伝説を持っています。
イスラエルの祖ヤコブは、舅ラバンからまだら模様の羊をもらう約束をしますが、ラバンはこれを守らない。で、ヤコブがなにをしたかというと、こっそり両者の羊たちを水飲み場で合流させて、まだら模様の子を増やしまくったわけです。策士だー。まだら模様が可愛いジェイコブたちの名前は、そんなわけでこの「ヤコブ」から来ています。
ただ、ヤコブの羊たちのほうは角は普通だったみたいです。ちょっと残念。

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5000年前の羊飼い?

ひつじ話

「5000年前の男  解明された凍結ミイラの謎」
そこでヒツジ飼い説である。彼は「六月に家畜を山に追い立て、九月に故郷に戻って来る」という生活を送っていたのだろうか? (中略)
 ・ 携帯品から判断すると、定期的な食料供給がなくても何ヶ月も生き抜くことができた。
 ・ 弓矢を使って肉を得ることもできた。
 ・ 弓と斧を使えば、獣や敵部族に対して防御ができた。
 ・ 行動範囲は、下は谷間から上は森林限界線まで及んでいた。
 ・ 衣服は高地の天候状況に適していた。
 ・ そして何よりも死亡地点が、家畜の群れを連れてアルプス以北へ向かうルート沿いの場所だった。

1991年にアルプス山中で見つかった紀元前3300年頃のミイラを調査した考古学者コンラート・シュビンドラーの手記。シュピンドラーは著書の中で、ミイラがアルプスの南北を移動しながら羊たちを放牧する羊飼いであった可能性を有力視していました。そうだと良いなぁ。
ウィキペディアに詳細がありましたので、こちらに。 → ウィキペディア「アイスマン」

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