羊への被害で、オオカミ4頭の狩猟許可

ひつじ事件

 フランスのアルプス地方で、放牧した羊がオオカミに襲われる被害が急増、フランス政府と同地方3県が年末までに4頭のオオカミを狩猟することを条例で許可したことから、野生動物保護団体が条例取り消しの訴訟を起こすなど、対立している。
 数が激減したオオカミは国際法や欧州連合(EU)の条約で保護され、狩猟は禁止されている。
 南東部アルプドオートプロバンス県の当局者によると、今年に入ってオオカミによる羊の襲撃が急増、同県だけでも羊274頭が殺された。
 この被害に羊飼い約100人が「羊かオオカミのどちらを選ぶのか。共存はできない」と、オオカミに殺された子羊2頭を掲げながらデモ。ルペルティエ環境相は7月、「国内でオオカミは39頭確認され55頭いると推計される。年間の増殖率が20%なので保護に影響はない」として、4頭の狩猟を許可した。

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フリーマンさんが羊の輸出禁止を訴え

ひつじ事件

 シドニー五輪の陸上女子400メートル金メダリストで、オーストラリア先住民族アボリジニのキャシー・フリーマンさん(31)が12日、五輪開幕を前にアテネ市内で羊の輸出禁止を訴えた。
 オーストラリアでは最近、羊を中東や北アフリカ諸国に船で輸出するケースが増加。劣悪な環境下で輸送中に死ぬ羊も多く、動物保護団体の非難を受けている。
 アテネ五輪では聖火リレーの最初の走者を務めたフリーマンさん。アテネの象徴、パルテノン神殿を見渡せるビルの屋上で子羊を抱きかかえ、「羊を屋根もない船で、ろくに世話もしないまま何千キロも運ぶような残酷な行為は今すぐやめて」と話した。

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