ミレー 「オーヴェルニュの山の牧場」

ひつじ話

ミレー 「オーヴェルニュの山の牧場」

ジャン=フランソワ・ミレーの羊飼いの少女を描いた一枚。似た感じの、「羊飼いの少女と羊の群れ」をご紹介したことがありますが、こちらはさらにローアングルです。シカゴ美術館蔵。

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平山郁夫 「牧童」

ひつじ話

平山郁夫 「牧童」

平山郁夫の「牧童」です。中近東の遊牧民ですね。

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「ディアルミドとグラーネの恋物語」

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「ディアルミドはある日、フィアナ戦士団の三人、コナン、オスカル、それにゴル・マク・モルナと狩りに出かけた。一日中狩りをして、山のふもとに日が陰るころ、四人は山小屋を見つけた。そこには老人と娘が、牡羊と猫と共に住んでいた。
戦士たちは宿を乞い、老人は快く中に入れてやった。ところが四人が食事の席についたとたん、羊が食卓に跳び乗って皿や杯をあっちこっちに蹴り飛ばしてしまった。あまりにも無礼なふるまいに戦士たちは腹が立ち、食事も喉を通らない。四人はかわるがわる牡羊を引き下ろそうとするが、羊は男たちを振り払い、足で踏みつけて、まるであざ笑うかのようにメェーッ、メェーッと鳴きたてる。みっともないありさまだった。
そこへ老人が現れ戦士たちを嘲るように一瞥すると、猫に向かって、羊をのけろ、と言った。すると猫は後ろ脚で立ちあがり、前脚で羊の首をつかんで首輪をはめ、静かに食卓から下ろして小屋の隅の羊小屋の鎖につないだのである。面目を失った四人の戦士は席を立って山小屋を出たのだった。」
 ドルイドは、他の者に聞かれないよう、顔をグラーネに向けて低い声で話した。一方グラーネはそこまで慎重ではなく、話を聞いている間じゅうディアルミドから目を離さない。ドルイドは話を続けた。
「戦士たちが山小屋の戸を閉めて夜の闇に出ていくと、小屋の老人は四人の後を追って呼び戻し、こう言った。『お前さんたち、いま見たのが魔法だったことがわからんのかね。』老人は、たったいま起こったことが何を意味しているのかを、四人に話してやった。『お前さんたちの相手をした羊は、世界そのもの、つまり生の力じゃ。それから猫は、それとは正反対の力、つまり死の力、暗闇じゃ。』

先日、「キルフフとオルウェン」のお話をご紹介した「ケルトの神話・伝説」から、もうひとつ、アイルランドの伝説「ディアルミドとグラーネ」を。

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月刊生活情報紙「ここち」

ひつじ画像・映像

「ここち」1 「ここち」2 
タブロイド判の月刊生活情報紙「ここち」は2007年6月30日に創刊しました。原則として毎月最終土曜日、関東、東北の一部地域で毎日新聞販売店から朝刊とともにお配りしています。

毎日新聞の情報誌「ここち」のキャラクターです。・・・ひつじですよね?
こちらは、カーター卿さんからお知らせいただきました。ありがとうございます。

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「キルフフとオルウェンの物語」

ひつじ話

最初の難題は、幻影のような巨城。一行の誰もがかつて見たこともない壮麗な建物だった。しかしいくら馬を走らせても近づくことができず、彼らはとまどった。
城の前には、大群の羊が見渡すかぎり広がる平原で草を食んでおり、小高い所から一人の羊飼いが数千もの羊を監視していた。恐ろしい姿の男だった。羊一匹とて見失ったことのないのが彼の誇りだというが、牧羊犬のせいで羊には近づけそうにもなかった。馬のように大きく醜怪で、その息は全てを焦がしてしまうのだ(たぶん羊は除いて)。
キルフフたちは通訳に羊飼いと話をさせようとしたが、独りで行くのをいやがったので、魔法使いが牧羊犬に魔法をかけてから、ようやく皆で羊飼いに近づくことができた。そして、この巨大な城砦が巨人の王のものであることがわかった。

ウェールズの伝説から、アーサー王の従兄弟キルフフの冒険譚「キルフフとオルウェン」を。

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十二支の香包

ひつじグッズ

十二支の香包
香をたくのも邪気祓いのひとつ。十二支の動物に陰陽五行説から生まれた芳香性の薬草を詰めた香包(シアンパオ)には、凶を吉に転じる思いが込められている。

中国の疫病よけのお守りです。日本でも中華街あたりで気軽に買えるものらしいので、そのうち探して参りましょう。

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羊形兕觥(じこう)

ひつじ話

羊形兕觥
西周前期
高16.0センチ  藤田美術館蔵

青銅の酒器です。写実的ですね。とくに角が。
古代中国の青銅器に関しては、四羊銅方尊のフィギュアと、林巳奈夫「神と獣の紋様学」と、司母辛兕觥と、四羊乳釘文瓿をご紹介しています。

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シェイクスピア 「冬物語」

ひつじ話

第四幕
第三場  羊飼いの小屋近くの道路
(略)
道化登場。
道化  えーっと、羊十一匹からとれる毛の目方は二十八ポンドだ、そいつを金になおすと、一ポンドちょっとだ、するってえと、羊千五百匹の毛を刈ると、いくらになるかな?
オートリカス  (傍白) 罠にかかってくりゃあ、あの鴨はこっちのもんだぞ。
道化  こいつは計算器でもなきゃあ計算できないや。えーっと、毛刈り祭りの仕度になに買うんだっけ?  砂糖が三ポンドだろ、干し葡萄が五ポンドだろ、それに米か―妹のやつ、米をどうしようっていうんかな。とにかく父さんが妹を祭りの女王にしたんで、景気よくやらかそうっていうんだろう。羊の毛を刈る連中に花束を二十四個も作ってやったもんな、三人一組の歌を歌う連中だ、みんなダミな男で、声までダミ声でやがる。

シェイクスピア「冬物語」の、後半部分の最初の場面です。荒野に捨てられ、羊飼いに拾われた王女は、人の良い羊飼いの育ての父と兄の元で美しく成長しています。人が良すぎて、ゴロツキのオートリカスにだまされる場面から始まってますが。

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水墨画の描法

ひつじ話

基本形からの描法 (1)
基本形からの描法(1)
卵形を基本形として描く。まず卵形の頭部の形を大きく掴んで描く。次に首部を描き胴体を大きな卵形で形どり、四肢を描く。
筆に淡墨を含ませて軽く大きな基本形を描いて、中墨・濃墨を筆に含ませて顔、口、耳、首、胸、背中、前肢、後肢とシッカリした描線で描く。特に四肢の動勢の形をよく掴んで描くことが大切である。
基本形からの描法 (2) 牡羊の描法
基本形からの描法(2) 牡羊の描法
体躯が卵形よりもむしろ矩形のまるみをもった形であるから、大きく全体の形を掴んで描くとよい。

水墨画の羊の、基本的な描き方・・・ですが・・・最終段階とその前段階の間をもう少し・・・その・・・。

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羊の祖先たち

ひつじ話

ムフロンとビッグホーン
現在、ヒツジは世界中に広がり、品種としてはっきり区別できるものが200種以上、それらの亜系を含めれば1000種を優に越える。
これらの家畜化されたヒツジの祖先は、ヨーロッパと南イランにすんでいたムフロン Ovis orientalis、中央アジアの山岳地にすんでいたアルガリ O. ammon、北イランからアフガニスタン、北西インドにすんでいたウリアル O. vignei、カナダ、アメリカのロッキー山脈にすむビッグホーン O. canadensisの古代ヒツジに遡る。
現在では、染色体の研究により、家畜化されたいまのヒツジはムフロンに由来するものであろうと考えられている。
<写真左>ムフロン   コルシカやキプロスに野生する、家畜ヒツジの主要な祖先種の一つといわれる。体高75?ほどと体型は小さく、赤褐色の毛色であるが、ウール(羊毛)ではなくヘア(さし毛)で覆われている。
<右>ビッグホーン  カナダやアメリカのロッキー山脈の中で生きているヒツジの野生種。その名の通り大きく美しい角は、山の自然を愛する人たちの憧れの的であった。家畜化されたヒツジの原種ではないが、家畜ヒツジの間に妊性をもつ唯一の野生ヒツジである。

 「週刊朝日百科 動物たちの地球122 ウシ・ヒツジ・ヤギほか」 

羊文の錦でふれたムフロンを含めたヒツジの祖先について、あらためて。
アルガリについては、「コレクト倶楽部」の四羊銅方尊や野生動物保護関係のニュース(これこれこれ)で、何度かお話したことがありますね。ビッグホーンも、横浜の金沢動物園のニュースで一度。

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龍の起源としての羊

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 唐代の伝奇小説『柳毅伝』は、科挙試験に落第した書生・柳毅が困っている龍女を助けたため、最終的に龍女と結婚して億万長者になる物語であるが、この物語は実際、龍と羊の関係をよく示している。 (略) 
龍女が飼っている羊は実際羊ではなく、「雷獣の仲間」、つまり雷神なのである。羊は雷神である以上、天上の存在と見てよいわけだが、実は、中国北方の龍神文化の支配者・黄帝も雷神である。黄帝が龍そのものであるから、黄帝と同じ雷神の資格を持つ羊は当然龍と本質的な接点を持っているのである。
(略)
 羊は、中国北方の漢民族の一番の好物であると同時に、天上の雷神への最高の犠牲でもある。したがって、羊はしだいに雷神の仲間であるという文化的コードを持つようになったのであった。

「柳毅伝」の羊の謎は、以前お話はしたものの、いまひとつすっきりしないので少し調べてみたのですが・・・なんだかあらためて謎が深まってしまいました。
龍は無数の構成要素を抱えた幻想動物ですが、その中に羊も含まれるようです。こちらの「龍の文明史」には、「古代の龍に関する文献には、その角が羊の角に似ている龍がよく見られる」との記述もありました。今、龍の角といえば鹿ですが、・・・やっぱり巻き角だと威厳とか威圧感とかに欠けるのかもしれません。

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本岡類 「羊ゲーム」

ひつじ話

「羊ですって?」
 思わず、大きな声が出てしまった。
「あ、は、はい。あの動物の羊ですけど」
 驚いたように目を見開いて、未緒は答えてくる。念を押した。
「羊を放牧する商売、あの羊毛をとる羊を放牧する商売、と言ったんですか」
(略)
 東京で羊を放牧する、とは、いったい何を意味するのか。むろん、土地一坪が何百万円もするこの東京で、実際に羊を飼って商売になるはずがない。
「羊ゲーム、と言ったりはしませんでしたか」
 永島は訊いた。
「羊ゲームですか」
「ええ、羊ゲームです」

本岡類のミステリです。殺された青年が残した本の、「羊ゲーム」という不思議な書きこみ。謎の言葉を追って、刑事がたどり着いた場所とは。

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「カフェ・ド・天竺」のマトンカレー

ひつじ食

マトンカレーのランチセット  「カフェ・ド・天竺」外観
八月に入ったばかりだというのに、いきなり夏バテ中のひつじnewsです。
こんなときはスパイシーなものを食すに限る、というわけで、カレーを食べて参りました。
名古屋は丸の内にある、インド料理店「カフェ・ド・天竺」。カレーの種類はたくさんありましたが、もちろんマトンカレーを注文ですよ。
骨付き肉がごろっと入ってるんですが、これがスプーンでほろほろ崩れる。あと、焼きたてのナンが美味。辛さは六種類から選べるので、お子様から「カレーは火を吐くくらいでないと!」ってかたまで安心です。日本人よりきれいな日本語を話す看板マダムもオススメ(…オススメ?)。
カフェ・ド・天竺

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