本作品は、現在ダブリンのアイルランド国立美術館に所蔵される作品に基づいて、おそらくはルーベンス工房が制作した模写(レプリカ)であると考えられる。
ダブリンの作品は、同美術館に所蔵される《聖ドミニクス》と対を成していて、板に描かれ、様式的にルーベンスが工房の画家と1630年代中頃に制作した作である。
「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」展カタログ
2013年4月21日(日)まで、東京渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」展に、工房作の「アッシジの聖フランチェスコ」が展示されています。
他にも、「聖母子と聖エリザベツ、幼い洗礼者ヨハネ」等、羊のいる絵画が数点見られます。東京展のあとは、北九州市立美術館と新潟県立近代美術館に巡回予定の模様。お近くならば、ぜひ。
Bunkamura ザ・ミュージアム
2013年3月9日─4月21日 開催期間中無休
10:00─19:00 (入館は18:30まで) 毎週金・土曜日21:00まで(入館は20:30まで)
北九州市立美術館
2013年4月28日─6月16日
9:30─17:30 (入館は17:00まで)
月曜日休館(但し月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌火曜が休館)
新潟県立近代美術館
2013年6月29日─8月11日
なお、これまでにご紹介しているルーベンスについては、こちらで。
ところで。
現在、東京ではもうひとつ、羊のいる美術作品の大物が見られる展覧会が開かれています。
上野の国立西洋美術館で、6月2日まで開催されるラファエロ展にて展示中の、ラファエロの「聖家族と仔羊」がそれ。カタログの解説を読んでいて知ったのですが、レオナルド・ダ・ヴィンチの「聖母子と聖アンナ」のもとになった素描を参考にしている可能性があるのだそうですね。
こちらも、ぜひぜひ。
国立西洋美術館 「ラファエロ」展
2013年3月2日─6月2日
午前9時30分?午後5時30分
毎週金曜日は午前9時30分?午後8時
入館は閉館の30分前まで
月曜日休館(ただし、4月29日、5月6日は開館。5月7日は休館)