奈良時代の中頃のものとみられる須恵器質の硯で、頭部だけが出土したものである。丸く飛び出した目に、大きく後ろへ巻いた角、線で表現した羊毛がユニークである。 (中略) 背の部分が硯面であったと推定され、平城京の復元例や中国の青磁羊形燭台などの造形を参考に復元した。
硯のデザインになぜ羊、という謎については、これは羊ではなく羊似の水妖である、という説があるようです。 → 同じく斎宮歴史博物館より、斎宮百話第7話「羊は羊?」を。
こちらの「羊は羊?」に出てくる雨工のお話は、田中貢太郎の「柳毅伝」で読むことができます。 → 青空文庫 より 「柳毅伝」