葛飾北斎 「書名不詳版下絵」

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紙本墨絵3冊 各約14×21センチ
のちに刻板し、版本とすることを目的に描かれたこの版下絵は、全体の画様式や細部の筆癖、特徴的な修正方法などの手際を総合して、文政中期頃から天保4年(1823─33)頃にかけて北斎が制作したものとみられる作品である。
ただ書名、制作経緯と出版目的、全丁が完備しているのかなど、いまだ解明すべき問題の余地を多く残しているものといえる。

「ボストン美術館浮世絵名品展 北斎」カタログ

神戸市立博物館で2014年6月22日(日)まで開催中の「北斎」展に、「十二宮」と題された絵を含む版下絵が展示されている模様。「白羊宮」の部分が見られるようになっているかどうかはわからないのですが……。
神戸のあとは、北九州市立美術館分館、上野の森美術館に巡回するようです。お近くならば、ぜひ。

2014年4月26日(土)?6月22日(日) 神戸市立博物館
2014年7月12日(土)?8月31日(日) 北九州市立美術館分館
2014年9月13日(土)?11月9日(日) 上野の森美術館

なお、これまでにお話したことのある北斎についてはこちら、黄道十二宮関連のお話は、こちらをご参考にぜひ。

ひつじ話

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